障がいを持つ女性が石見銀山で油絵個展

個展に出品される油絵「えびすさま」
 重度のダウン症の福田真弓さん(18)=鳥取県三朝町大瀬=が二十四日から三十日まで、世界遺産・石見銀山遺跡の観光客でにぎわう大田市大森町の勝源寺で油絵展を開く。旅行で偶然知り合った同寺の山上光俊住職(61)から勧められ、創作に取り組んだ末、実現した初の個展。真弓さんは「みんなに見てほしい」、母の優子さん(57)も「娘の励みになれば」と開催を心待ちにしている。

 優子さん、真弓さん母子は八年前、石見銀山遺跡を訪れた際、大森地区内にある同寺に立ち寄り、山上住職と知り合った。翌年にも再び同寺を訪問。真弓さんがダウン症のため読み書きができないなどの悩みを打ち明けたところ、山上住職から「絵を描いてみたら」と勧められた。

 真弓さんはアドバイスを機に月に一、二回、クレヨンや水彩などの絵を画用紙やはがきに描き、同寺へ送り始めた。四年前からは油絵も始め、完成作は写真を電子メールで送るようになった。

 山上住職の励ましもあり、真弓さんは絵がぐんぐん上達。二〇〇五年に県ジュニア美術展に初入選し、昨年まで三年連続で同展奨励賞を受賞した。

 今回の個展には「えびすさま」「クレマチス」「金色のうろこの龍」など〇五年から昨年までに描いた3号から30号の二十点を展示。恩人の山上住職を描いた絵も会場を飾る。

 優子さんは「娘は絵を描くことで元気になった」と真弓さんの変化を喜ぶ。山上住職も「作品は自由な色使いと造形で、温かい心が出ている。希望を持って生きる姿に自分も学ばされた」と話している。

 真弓さんは、倉吉市内の特別支援学校を三月で卒業。四月からNPO法人の経営する同市内の事業所で、絵を描きながら就労に向けて訓練する。

2009年3月21日 無断転載禁止