石見銀山入り込み客数35%減 現状維持へ対策

 世界遺産登録から間もなく2年を迎える石見銀山遺跡(大田市)の2009年の入り込み客数が、延べ20万4800人(5月末現在の推計)と、前年同期より35%減っていることが分かった。島根県などは、”世界遺産登録ブーム”が落ち着いてきたと分析する。ただ、世界遺産登録の前年と比べると依然、2倍近い客数で、PR策などを拡充して集客力を維持したい考え。

 県と大田市によると、同遺跡の客数は、世界遺産登録の前年の2006年、過去最高の40万人を記録。07年7月2日、世界遺産登録が決まると、テレビ番組などで放映され、観光客が押し寄せ、世界遺産ブームに。07年は過去最高だった前年を上回り、1・8倍の71万3700人に急増した。出雲大社(出雲市)の「平成の大遷宮」との相乗効果があった08年も、14%増の81万3200人と上昇カーブを描いてきた。

 しかし、昨秋以降は客足が鈍り、4月は4万8800人と、前年同月の9万7500人から半減。5月は、9万3700人と持ち直したものの前年比で17%減となった。

 大田市は当初、今年の客数を「ブームが過ぎ、2割減る」と想定。結果は、予想以上に落ち込んでいる。

 ただ、県と同市は、5月末現在の客数が、登録前年の06年(10万8900人)や07年(13万3300人)の2倍近いことを、前向きに評価。

 県観光振興課の玉串和代課長は「現状を維持したい。魅力の伝え方やアクセス利便の改善などが課題になる」と話し、広域観光振興の拠点として対策を練る考え。

2009年6月19日 無断転載禁止