(2)頻尿/治療に重要「排尿日誌」

■相 談■

 トイレに行く間隔が近く、1日に10回以上になることがあります。済ませたばかりなのに、すぐ行きたくなります。夜中も3回くらいトイレのために起きるので、睡眠が不十分になっています。 (63歳、女性)



■アドバイス■

松江赤十字病院泌尿器科 浜本隆一副院長

 排尿に関する異常は▽尿が出にくい排尿症状▽尿が近い、漏れるなどの蓄尿症状▽残尿感などの排尿後症状-に大きく分けられます。いずれも生活の質の低下につながり、中高年では蓄尿症状の代表である頻尿が多く見られます。

 正常な排尿回数は1日に5-7回で、8回以上を頻尿といいます。1晩では、2回以上トイレに行く場合が問題になります。頻尿の原因で多いのは、尿量が多いために回数が増える場合(多尿)や、膀胱(ぼうこう)に尿をためる力が弱い蓄尿障害などです。

 「体のために水分をとった方がよい」という考え方が広がっていますが、水分をとりすぎると尿量も増えます。適正な1日の尿量は体重1キログラム当たり25-30ミリリットルで、40ミリリットル以上は頻尿の原因になります。体重50キログラムの人だと1日1200-1500ミリリットルが目安です。ほかに糖尿病や高血圧などの病気、利尿剤の服用も多尿の原因になります。

 蓄尿障害の場合は、1回の尿量が減少し回数が増えます。前立腺の病気や膀胱の神経障害が原因となるほか、膀胱の筋肉の過敏反射で急な尿意を我慢できない過活動膀胱も増えています。

 頻尿については、泌尿器科や内科で診察を受け、病気の有無などを調べましょう。1日を通して排尿の時刻や量を記録する「排尿日誌」が重要で、3日分程度の記録で排尿パターンが分かり、治療に役立ちます。

 日常生活では、適正な水分摂取を心掛け、夜間頻尿の場合は夕方以降の水分摂取を控えめにすることが大切です。カフェインやアルコールは利尿作用があり、多尿の原因となるため制限が必要で、睡眠障害から夜間頻尿になる場合は昼間の適度な運動を心掛けましょう。

2009年6月10日 無断転載禁止