(3)糖尿病と肥満/減量は根気強い努力を

■相 談■

 糖尿病で体重を減らすよう指導を受けています。身長155センチ、体重65キロ。食事を減らし、運動もしていますが、体重が減りません。水を飲んでも太る体質かと思います。良い方法はないでしょうか。(55歳、女性)



■アドバイス■

 松江赤十字病院糖尿病・内分泌内科 佐藤利昭部長

 肥満は糖尿病の原因になるだけでなく、その是正は治療の一番の決め手ですので、体重が減らないのはお困りと思います。太るのは脂肪がつくためで、活動エネルギー以上のエネルギー摂取(食べ過ぎ)か、消費エネルギーの減少(運動不足)があったことを示しています。

 エネルギーがない水で太ることはありませんが、太りやすい体質、やせにくい体質は存在し、そうでない人以上に摂取エネルギー量を絞る必要が出てきます。

 気をつけても体重が減らない人に多い傾向は▽ご飯を減らしたが、おかずが増えた▽食事は減らしたが、間食が増えた▽運動を始めたが食事量も増えた-などで、減らした物以上に、代わりに食べた物のエネルギー量が多いとやせられません。

 運動の過信も禁物です。30分歩いて消費するエネルギーは100キロカロリーで、まんじゅう1個分(200キロカロリー)にもなりません。減量には根気強い努力が必要です。1キロの脂肪に蓄えられているエネルギーは7000キロカロリー。200キロカロリーで1時間歩くことができるので、7000キロカロリーだと35時間、エネルギー補給なしで歩けることになります。

 運動で体重が減るのは大半が汗で失われる水分によるもので、水分を十分に取れば元に戻ります。30分の歩行を続けたとすれば70日で1キロ減り、毎日のまんじゅうをやめれば35日で1キロ減らせます。食事を減らす方が効率は良いのです。

 大目標を持たないことも大切。失敗の繰り返しは自信を失わせます。相談者の標準体重は53キロですが、当初目標は5%減の62キロにしましょう。体重が5%減っただけで、糖尿病は見違えて良くなります。体重と食べた物をグラフなどで記録するのも有効です。良い結果が出れば自信になり、その後の頑張りにつながります。

2009年6月24日 無断転載禁止