(51)運動を続ける力(持久力)

ダッシュと歩行を繰り返すなどの練習で、心肺機能を上げ、持久力向上につなげる
強弱ある動き連続に効果

 秋になると、さまざまなスポーツのシーズンが到来します。新チームの一員として期待される子どもや、その活躍を目の当たりにし、新たに運動を始める子どもも多くいるでしょう。

 子どもの場合、スポーツは、体や心の健康を維持、向上させるための手段であって、目的ではありません。スポーツを通じて、体の発達のみならず、ルールを守ることを学び、集団の中で自分の存在を確認したり、責任を持ったりすることで、自尊心を生むことにもつながります。

 どのスポーツを行うにも、連続して体を動かす力、いわゆる持久力が必要となります。その能力を支える心臓や肺の機能は、小学校の中学年から中学生の時期に最も発達するため、持久力向上を目的とした練習が効果的です。

 具体的には、ダッシュなどの数秒間の力強い運動後、約5倍の時間をかけて歩くなどゆっくりした運動を挟んで、再度ダッシュをするような運動を繰り返します。発達の個人差を考慮に入れて、試合から予測される運動時間を目標に設定します。運動に強弱がついても、連続していることが大切です。

 しかし、持久系の運動は、子どもにとって特につらい練習でもあります。能力が未発達な子どもに対して、強い口調でゲキを飛ばすようなことは避けましょう。成長中の段階であることを十分に理解した上で、具体的で明確な目標を設定し、分かりやすく説明することが重要です。

 うまく能力を引き出すコツは「先週より3回も多くできたよ」「5秒も早くなったよ」と、その成長と前進を認めてあげることです。そうすることで子どもは自ら進んで運動に取り組み、大人の期待に応えられたという充実感も得ることができます。この経験が、あらゆる場面での自信につながり、きっと健康でさわやかなスポーツマンに成長するでしょう。

 (松江総合医療専門学校理学療法士科専任講師・南場芳文)

2009年10月22日 無断転載禁止