大田で世界遺産ネット設立を宣言

「世界遺産-まもる・みる・いかす」をテーマにした第1回世界遺産フォーラムで意見交換をするパネリストら=大田市大田町、大田市民会館
 世界遺産の保護と活用について考える「第1回世界遺産フォーラム」が31日、世界遺産・石見銀山遺跡がある大田市の大田市民会館であった。フリーアナウンサーの楠田枝里子さんによる基調講演や、国内7カ所の世界遺産登録地から官民の関係者が集うパネルディスカッションなどが行われ、国内の世界遺産登録地14カ所の地方紙14社が連携する「世界遺産ネットワーク」の設立が宣言された。

 同フォーラムは、島根県や同市などでつくる同フォーラム実行委員会が主催し、世界遺産ネットワークが共催。

 初めて開催された同フォーラムの主催者として、島根県の溝口善兵衛知事が「各地との連携が深まり、遺産の保護活用についての知恵が集積し、交流し合う場になってほしい」とあいさつ。

 続いて、山陰中央新報社の馬庭恒常務は「世界遺産ネットワーク」について「参加する地方新聞各社が登録遺産の価値を情報発信し、後世に伝えるとともに、関係地域と連携して、さまざまな活動を展開する」と表明した。

 基調講演「世界遺産『ナスカの地上絵』の謎を追って」では、南米・ペルーの世界遺産「ナスカの地上絵」の保護活動に取り組む楠田さんが地上絵研究で知られるマリア・ライヒェさんとの交流の思い出などを述べ、「地上絵は大勢の観光客らによる破壊の危機にひんしており、これからも保護のため戦いを続けていく」と語った。

 パネルディスカッションでは「紀伊山地の霊場と参詣道」にかかわる坂本勲生・熊野本宮語り部の会会長らが各登録地の保護の現状や、観光振興などで意見を交え、市内外から参加した約700人が聴き入った。

2009年10月31日 無断転載禁止