埋もれていた「銀山街道」

銀山街道の「森原古道」(中段)の発掘調査で、土中から現れた石垣などを確認する島根県文化財課の担当者=同県美郷町酒谷
 江戸時代、石見銀山(大田市大森町)から陸路、銀を運んだ「銀山街道」が残る島根県美郷町酒谷で、同町教育委員会が、県のほ場整備事業に伴い、11月下旬から実施している初めての発掘調査で、直下部の土中から、より古い時代のものとみられる路面、石垣などが見つかった。県文化財課の担当職員が2日、同街道の遺構として確認した。

 現場は、県の遺跡地図にも載る、同県飯南町に向かう県道と沢谷川に挟まれた「森原古道」と呼ばれるルートの一部で、田んぼに囲まれたあぜの斜面を通る延長約140メートル。

 これまで古道として、ウオーキングイベントなどに活用されてきた斜面のうちの4カ所のトレンチ調査で、土中から、高さ1・6メートル前後の石垣とともに、より古い時代とみられる路面が、少なくとも2面、上下重なった状態で確認された。

 現場確認した県文化財課の是田敦・文化財保護主任らによると、時代の特定はできないが、石垣は、何度も修復しながら利用されていた銀山街道で、最後に手を加えた遺構とみられるという。

 石垣から路肩まで1・8メートルほどの狭さで、当時の道幅や形状確認のため、小さめの石で固められた下側の路面について、さらに掘り進め、調査することになった。

 ほ場整備は、本年度から2年間の県事業で、銀山街道を含む1・2ヘクタールを計画。町教委は県との協議に基づき、記録保存のための発掘調査に着手した。当初、調査期間を「12月いっぱい」と見込んでいたが、遺構が見つかり、今後の調査次第で、期間延長や保存に向けた検討を迫られる可能性もある。

2009年12月2日 無断転載禁止