(15)まぶたの垂れ 視野の狭さ手術で解消

■相 談■

 まぶたが重く感じて、上を見上げる時に、視野が狭くなっているような気がします。運転していて、信号が見えにくいと思うこともあります。(65歳、女性)

■アドバイス■

松江赤十字病院形成外科 安楽邦明部長
 松江赤十字病院形成外科 安楽邦明部長

 まぶたが目にかぶさるように垂れてくる「眼瞼(がんけん)下垂」といわれる状態と思われます。大部分が後天性で、加齢により、まぶたを引っ張るけん膜が薄くなって伸びきったり、切れてしまったりするため、起こります。

 痛みはありませんが、まぶたを無理に上げようとするため、額にシワができたり、険しい顔になったりするなど、容姿が気になって来院するケースや、額の筋肉の緊張が影響して、肩こりを訴えるケースもあります。治療で治るという認識がなく、長年悩んでいる人も少なくありません。

 患者は、60~70歳の女性が中心ですが、コンタクトレンズを長年使用している30~40代にも増えています。特に、ハードコンタクトレンズを常用し、目をこする癖が付いている人ほど、進行していると考えられています。

 検査では、目の開き具合を確認し、まゆ毛を押さえて、まぶたを釣り上げる力を調べます。まぶたは通常、黒目の上部3分の1程度までしかかかりません。黒目が半分以上も隠れるようであれば要注意。視野を妨げてしまい、日常生活に少なからず支障をきたすためです。

 治療は、伸びきったけん膜を短くし、緩みを矯正する手術を行います。局所麻酔で、両目で1時間~1時間半。加えて、伸びた皮膚を切除するケースもあり、いずれも保険が適用されます。「景色が明るくなった」という人が多く、喜ばれる手術の一つです。

 無理に手術をする必要はありませんが、個人の生活スタイルに合わせ、生活の質(QOL)を高めるきっかけになります。まずは、気軽に医師に相談してみてください。

2009年12月10日 無断転載禁止