取材班・浜田東中 みんなでつないだ輪 若い力結集文化祭

 本年度NIE実践指定校でもある浜田市立浜田東中学校(浜田市下府町)では11月15日、毎年恒例の「文化祭」を開催。統一テーマに「輪」を掲げ、全校生徒で制作した壁画を飾ったステージの上で趣向を凝らした劇や、修学旅行での平和学習をまとめたDVD発表、そして、生徒はもとより先生も参加した合唱コンクールなどで若さを爆発させた。生徒たちの心が大きな「輪」になって一つにまとまり、大いに盛り上がった文化祭の模様を、生徒たちの手による記事で紹介する。

巨大壁画の完成に感動 オープニング

 浜田東中では毎年、文化祭のステージ上に全校制作の壁画を飾ります。本年度のテーマは「輪」。このテーマをもとに、全校に原画案を募集し、実行委員会で原画を決定しました。その後、150枚もの画用紙をつなぎ合わせて大きな下絵を作りました。それに全校の生徒みんながちぎり絵で色を付けていきます。

 ちぎり絵の施された画用紙には、一人一人の個性が表れていました。ばらばらに見ると、すき間の開け方やちぎった紙の大きさがまちまちなのですが、それが一つにつなげられ、完成した壁画がステージの上でスポットライトに照らされていたのを見たときは、本当に感動しました。

 全校生徒が壁画完成という目標に向けて、一枚一枚に大切な思いを込めました。出来上がった壁画を見ていると、浜田東中学校の生徒同士の「輪」が見えてくるようでした。

 壁画を完成させるためにもたくさんの協力がありました。壁画制作を通してたくさんのつながりができたことは大切な思い出です。(昼沢 遙)

クラス一丸達成感に満足 3年1組

 1年に一度、3年生が中心となって全校で作り上げていく文化祭。その中でもみんなが最も熱を入れて取り組むのが「合唱コンクール」です。各学級が毎日の合唱練習を重ねていく中で、今年のテーマである「輪」が強くなっていくのを感じていたのではないでしょうか。

 本番では、各学級がそれぞれの思いを歌声に乗せて全力を出し切りました。最終的にはその歌に賞が与えられ、笑った人もいれば泣いた人もいました。僕たち3年1組は念願のグランプリを受賞し、みんなで喜び合いました。

 でも、この合唱コンクールでもっとも大切なことは、勝ち負けの結果ではないと僕は思います。一人一人が協力し合い、一つの目標に向かって進む、その姿勢こそが本当に大切なことなのだと思います。合唱コンクールが終わったあと、みんなの顔に浮かんでいた、喜びや悲しみとは違う思い-達成感がそれを物語っているようでした。  (宮本昂希)

心一つに劇を披露 3年2組

 中学校最後の文化祭。私たち3年2組は学級で劇をすることになりました。学級のみんなで何かをすれば、それだけ楽しいはずだ…、そんな楽観的な思いからスタートしたのですが、実際に劇が出来上がるまでは本当に大変なことばかりでした。

 みんなで何かをするのは楽しいという気持ちは一緒でも、劇を成功させたいという熱意ややる気には個々に大きな差がありました。みんなの気持ちを一つにすること、それが私たちの最大の課題でした。

 本当に劇ができるのか、不安になった日もありました。でも、私たち3年2組が「輪」になれないのに、全校の「輪」なんかできるわけはないと気付いてからの私たちは、心が一つになっていったような気がします。

 本番では今までで一番いいできの劇を披露することができました。つながることをあきらめなかったことでできた「輪」は、わたしたちの掛け替えのない宝物になりました。   (上部美晴)

平和の尊さを痛感 特攻隊出撃の地へ修学旅行 2年生発表

 2年生は、修学旅行で学んだことをVTRにまとめ、観客の皆さんに見てもらいました。

 今年の修学旅行の行き先は鹿児島県。目的の一つに平和学習があり、私たちは太平洋戦争末期、知覧基地から飛び立った特攻隊について学習しました。

 現地で特攻隊員の遺書や遺留品の数々を見たとき、私たちは言葉を失いました。心の中は何とも言えない悲しみでいっぱいになったのを今でも覚えています。

 私たちと少ししか年齢の違わない少年や青年が、さまざまな思いを乗せて敵機や敵艦に向かって突っ込んでいったことの重さを、このとき初めて受け止めたような気がします。

 感じたものが大きかった分、伝えたいという思いも強く、どうしたら鹿児島に行っていない人たちにこの気持ちを伝えられるのか、話し合いを重ねました。その中で、私たち2年生の学びはさらに深まりました。ステージ発表を通して平和への思いが「輪」となり、全校に広がったと思います。(川上彩香・竹元亜佐美)

ふるさとの素晴らしさ 創作劇にちりばめ 1年生発表

 僕たちは文化祭のステージ発表で、ふるさと島根県や日本について、総合的な学習の時間を通して知ったことを劇にして発表しました。タイトルは『ジョナさんぽ』で、シーンを四つに分け、それぞれの担当グループで台本を作ったり、衣装や小道具を準備したりしました。

 第一シーンは出雲大社、第二シーン石見銀山、第三シーンは温泉津温泉、第四シーンは浜田市。僕たちが外国人観光客の役になり、それぞれのシーンで出会う日本人にいろいろなことを教えてもらうという設定です。

 すべてのシーンに出演する僕たちはセリフが多いうえ、アドリブでの演技も要求されて大変でした。また、直前までインフルエンザの流行などがあり、全員そろった日はほとんどありませんでした。

 それでもみんなが協力し合って作った劇で、観客の皆さんにふるさとの素晴らしさを伝えることができました。1年生の学びの「輪」を全校に広げられたと思います。(上野洋夢・佐々木崇幸)

文化祭のテーマ「輪」のもとに、全校生徒が150枚の画用紙をつなぎ合わせて制作した壁画
全校生徒で制作した壁画をバックに美しいハーモニーを響かせた「合唱コンクール」
ステージ上で手作り劇を熱演する生徒たち
修学旅行での体験や見聞を基にした生徒たちのステージ発表
映画の舞台にもなった知覧町の「ホタル館」を見学する生徒たち
ふるさと島根県を舞台にした創作劇『ジョナさんぽ』を演じる1年生

2009年12月24日 無断転載禁止

こども新聞