(33)日御碕灯台(HINOMISAKITOUDAI)出雲市 日本海見守る白亜の石塔

海の道しるべとして大切な役割を担う出雲日御碕灯台。山陰が誇る日本の代表的な建造物である=出雲市大社町
真っ白な灯台を取り込んだ日御碕の景観は素晴らしい
 島根半島の北西端にそびえる「出雲日御碕灯台」(出雲市大社町)に、日本海を渡る強烈な季節風が吹きつける。地上から頂部まで43・65メートル。塔形(円形)の瀟洒(しょうしゃ)な灯台は、石造りでは日本一の高さを誇る。

 訪れたのは1月の昼下がり。ちょうど雲の切れ目からのぞいた青空が、白亜の灯台と絶妙のコントラストを描く。あまりの存在感に、思わず立ち尽くした。

 出雲日御碕灯台は明治36(1903)年に初点灯して以来、航海の安全を見守って来た。明治の初め、日本の洋式灯台建設は外国人技師の指導に頼ったが、彼らは明治10年代には帰国している。この灯台は正真正銘、日本人技術者の手によって、明治33年から3年の歳月をかけ完成した。

 レンガ造りの内側に入り、急こう配の163段のらせん階段を登った。頂部の外に出ると強風が顔をたたくが、美しい日本海や奇岩の造形に目を奪われ、苦にならない。

 とはいえ冬の風の中であえいでいる当方は、沖合を行き交う船から、どう映っているのだろうか。

 (写真と文 本社報道部 小滝達也)

 出雲日御碕灯台 外壁が石で内壁がレンガの二重郭構造。外壁は運搬しやすかったこともあり、松江市美保関町森山で切り出された硬質の石材を使った。「世界の歴史的灯台100選」と「日本の灯台50選」に選ばれている。

2010年1月25日 無断転載禁止