(58)運動と栄養バランス

野菜や果物など複数の食材を組み合わせる
複数の食材から偏りなく

 今回は、栄養を何から、どのように摂取するかを考えます。3月に東京である全国中学選抜バスケットボール大会に出場する島根県チームでは、食事の際に100%のオレンジジュースなど、ビタミンCを多く含む飲み物を用意します。ビタミンCは疲労回復を促し、長時間の試合や連戦には必要不可欠な栄養成分だからです。

 試合中のスポーツ飲料にも気を配ります。外観や味が似ているスポーツ飲料でも、成分表示を見れば、ビタミンCの含有量に違いがあることが分かります。疲労がたまりやすい後半戦の前や連日の大会となる場合には、特に意識して使い分けます。

 野菜も非常に大切な栄養源の一つ。果物だけで補えない栄養成分を穴埋めします。特に、ビタミンAは、網膜細胞に働き、視力とかかわる重要な成分ですが、果物にはほとんど入っていません。ビタミンBは、ご飯などの炭水化物から補ったエネルギーを、効率よく使うのに必要な成分です。

 野菜も果物と同様に、摂取方法を考えます。「野菜が嫌いなので、野菜ジュースを飲むのはどうか」という相談をしばしば受けますが、野菜ジュースは、混ぜてある栄養成分が多い反面、バランスにやや欠けることがあります。ニンジンやセロリといった色とりどりの野菜が成分表示に並んでも、ほぼ生のトマトと同じと思うくらいの成分で、栄養に偏りがある物も少なくありません。加えて、甘味が強く、カロリーも気になります。

 やはり、野菜はかんで食べることが一番有効です。あごの力を強化し、瞬発力を高める効果があります。サンドイッチなど野菜が詰まった総菜パンなどで補うのも一つの方法です。

 食品には一長一短があり、偏りは避けたいところです。加工食品は、あくまでも補助的に使うのが良いでしょう。エネルギー補給は、運動開始の30分前までに済ませ、サンドイッチやおにぎり、乳製品、果物などの複数の食材の組み合わせを意識しましょう。

 (松江総合医療専門学校専任講師・南場芳文)

2010年2月4日 無断転載禁止