代官食べた「かけ汁」再現、大田

石見銀山郷土料理研究会が開発した代官料理「かけ汁」を試食する参加者たち=大田市大田町、島根県立男女共同参画センター「あすてらす」
 大田市の世界遺産・石見銀山遺跡の来訪者をもてなす料理を考案している石見銀山郷土料理研究会(片地六治郎会長)が3日、同市大田町の島根県立男女共同参画センター「あすてらす」で、新作郷土料理の代官料理「かけ汁」の試食発表会を開いた。参加した市民ら約60人が、代官をもてなしたという料理をじっくり味わった。

 試食発表会は、島根県の「おいしい・たのしい・ためになる」食育推進事業の採択を受けて実施した。

 同市内の調理師らで構成する同研究会はこれまで、代官所が山師たちへ感謝の意味を込めて配った「御勘弁味噌(みそ)」にちなんだ「御勘弁飯(ごかんべんめし)」などを開発。今回は江戸時代、石見銀山(同市大森町)の代官をもてなすために出したといわれ、同町周辺地域の旧家に伝えられてきた「かけ汁」に取り組んだ。

 片地会長ら同研究会のメンバーは、同市鳥井町の石田泰子さん(90)の家で江戸時代から代々受け継いできた「かけ汁」をもとに、約1年半かけて開発。元来はシイタケとカンピョウから取るだし汁を島根県産のアゴ(トビウオ)にするなど現代風にアレンジした。

 試食会の献立は、ご飯に身をほぐした素焼きアマダイや小豆、ミュウガなどの食材を載せ、熱いかけ汁を注いだ「かけ汁」をメーンにサバの薫製、同市三瓶町産のセリのおひたしなどをつけた。

 参加者はご飯にかけ汁をかけ、最後にワサビを入れて混ぜて食べ、「アゴのだしがしっかり出ているが品がよい」などと感想を述べていた。

 同研究会では4月以降、市内の旅館や料亭などで1千~1500円程度で提供できるよう準備を進めていく。片地会長は「ぜひ大田の郷土料理にしたい。まず市民に食べてもらいたい」と話した。

2010年3月6日 無断転載禁止