出雲商高生と今市小児童 図書活動で交流

出雲商高図書部のお姉さんの指導でPOP作りに挑戦する今市小児童たち
本の面白さ伝えたい 新聞のクリッピングやPOPづくり

 私たち、出雲商業高校(出雲市大津町)の図書委員会と図書部のメンバーたちは、先ごろ出雲市立今市小学校(出雲市今市町)の「今市っ子図書館」で開かれた講習会で、「子ども司書」という活動をしている児童たちに、学校図書館の本や図書を紹介するための作業である、新聞のクリッピングと書目づくりやポップ(POP)の作り方を指導するなどして交流を深めました。


 この日のために計画した活動内容は「テーマに沿った新聞記事や図書を集めて紹介する方法」を知ってもらうこと。事前に今市小の荒川知凡(ちなみ)先生と相談し、テーマを「春」「昔話」「平和」「お米」「高瀬川」の五つに絞り、今市小児童の皆さんにはテーマごとの班に分かれてもらい、出雲商高の生徒たち2、3人ずつがサポート役として合流しました。

 班ごとに自己紹介をしてお互いの緊張がほぐれたところで、出雲商高の二人が進行役を務め、作業に取り組みました。

 最初は「クリッピング」を行い、次は「書目リストとPOP」づくりです。私たち高校生の説明を児童の皆さんがしっかり聞いて熱心に取り組んでくれたので、計画した内容を順調に進めることができました。最後は班ごとに出来上がった作品や本を並べて紹介し合い、交流を深めました。



★学んだこと★

ほめられてやる気満々に


 今市小6年 森山 円香

熱心な表情でクリッピングに挑戦する
 3月に出雲商高のお姉さんたちとの春季活動がありました。「平和」や「米」「昔話」などのグループに分かれて、活動しました。

 私は大好きな「米」のグループになりました。新聞でお米のことを探しましたが、あまりにも少なかったので、「農業」と範囲を大きくして探しました。私はお米が入っている料理の記事を切り取って、お姉さんたちが用意してくれた紙にはりました。

 このように、お姉さんたちは使う新聞や、クリッピング用紙など、使うものをいろいろと用意してくれていたので、私たちはスムーズに作業することができました。新聞から記事を集めたりすることも司書の仕事として大切なことだなと思ったので、これから生かしていきたいです。

 次に、自分が紹介したい本を探しました。私は『ひみつのカレーライス』という本にしました。この本が「あっ」と読みたくなるような本にするために、小さい紙に『ひみつのカレーライス』にかかわる絵をかきました。題名と作者の名前も書きました。うまく描けなかったけれど、お姉さんがほめてくれてうれしかったし、またやりたいなというやる気が出ました。だから、いっぱいがんばって本のPOPを作るプロになりたいです。

 お姉さんたちと一緒にやって学んだことは、本を紹介するにもいろいろな方法があるということです。何よりも、一緒に活動ができて楽しかったです。そして、お姉さんたちが教えてくださったことを、今度は私たち子ども司書が今市小のみんなに教えていきたいと思います。



★ひとこと★

協力する大切さ学ぶ
 皆がしっかり聞いて、熱心に取り組んでくれるので、私たちもしっかり指導しなければと思いました。気持ちのこもったPOPの仕上がりや出来上がりに満足している小学生の笑顔に、指導した私たちにも自然と笑顔になれました。

児童新聞からテーマに合った記事を探し出すクリッピングに取り組む児童たち
 この体験を通して私が思ったのは、協力し合うことはとても大切だということです。私たちは小学生から多くのことを学びました。これからもこのような活動ができたらいいと思いました。(出雲商高 常松千紗)


すごい発想に驚き
 私は今まで小学生とかかわることがなかったので、とても貴重な経験をさせていただきました。一緒に活動をしていて、小学生の皆さんの発想がすごくて、私たちが思いつかないようなことを考えるのでびっくりしました。また、このような活動をしたいと思いました。(出雲商高 永田宏美)


役に立てばうれしい
 今回、教えるつもりで行ったのですが、何かと教えてもらったことの方が多かったような気がします。

 裏のページに著者や出版日が載っている部分を「奥付」というのですが、当日、緊張して「何だっけ」と忘れてしまい、「奥付っていうんだよ」と「子ども司書」の皆さんに教えてもらいました。「子ども司書」になるためにはテストがあり、合格したら認定証が手に入るというのには驚きました。

 私たちとの交流が、これからの「子ども司書」の皆さんの役に立てたらうれしいです。(出雲商高 下境明菜)



★交流会に参加して★ 児童たちに教えられる 意欲的な「子ども司書」

 出雲商高図書委員長
      飯塚 莉央


 今市小との交流会では、小学生の皆さんが予想以上に意欲的に一生懸命取り組んでくれて、とてもうれしかったです。その姿を見て、私たちも頑張らないといけないなと思いました。

 今回、私たちは教える側だったのですが、小学生の皆さんが教えたことをすぐに実行し、テキパキと動く姿に感心させられました。終了時刻も予定とあまりズレがなく、スムーズにできたのでよかったです。

 小学生たちとの交流はとても楽しく、時間があっという間に過ぎてしまいました。このような機会がまたあれば、いろいろな学校と交流していきたいと思います。


 出雲商高図書部長
      石橋 和美


 私は図書部という部活動に入っていて、島根県立図書館で絵本づくりのボランティアをしたり、紙芝居や読み聞かせの練習をしたりしています。今回の交流会には図書委員会と協力して参加しました。

お姉さんの指導を受けながら、新聞を広げてテーマに合った記事を探す児童
 「子ども司書」の皆さんと一緒に活動してみて、本当に本が好きで、自分のオススメの本を人に教えてあげたいと思っている子どもたちがたくさんいることに感心しました。「子ども司書」の皆さんはとても意欲的で、出雲中央図書館で行う本のクリーニングもとても良いことだと思いました。私たちも、これから本を紹介する活動や本の補修などにも取り組んでいきたいと思います。


作業内容の紹介

 クリッピング テーマに沿った新聞記事を見つけ、準備してきた台紙に張り付けます。その後、記事が載っていた新聞名と日付、テーマを台紙に記入します。

 書目とPOPづくり 「クリッピング」で見つけた新聞記事に関する本やテーマに沿った本を書棚から探します。準備してきた書目リスト用紙に「書名、著者名、出版社名、出版年」を記入し、「なぜ自分がその本を選んだか」の欄には「よいと思う」ところや「オススメしたい」ところなどをひと言書きます。

 この書目リスト用紙に記入した事柄を見ながら、POPを作ります。はがきサイズの用紙に、色鉛筆やマーカーを使って、見てもらいやすいように工夫して描きます。



★荒川先生(今市小)にインタビュー★ 「使命感」が意欲生むお姉さんにあこがれ

 今回の交流会に参加したのは今市小で「子ども司書」という活動をしている子どもたちです。「子ども司書」の担当をしておられる荒川知凡先生にインタビューしました。

     *

出来上がった作品を前に記念撮影する「平和」班のメンバーたち
 Q1 「子ども司書」の皆さんは今までにどんな活動や学習をしてこられたのですか。

 日本十進分類法(NDC)による図書の書架への並べ方、貸し出し・返却の仕方、ブックトークの仕方や実習、出雲中央図書館で貸し出し・返却、本のクリーニングもしました。

 Q2 「子ども司書」の取り組みが始まったのはいつからですか。

 今年の1月12日からです。

 Q3 子どもたちはなぜ、こんなに熱心に取り組んでいるのですか。

 なぜでしょう? 分かりませんが、第一には、本がとても好きだから。その面白さを全校に伝えたいという強い思いが熱心さにつながっているんだと思います。また、全校で読書推進のリーダー役である「子ども司書」が30人程度しかいないという使命感や、学校の先生、出雲中央図書館の司書さんなど、たくさんの人に支えてもらっているという感謝の気持ちもあるのではないでしょうか。

 Q4 今回の活動について感想をお願いします。

 「子ども司書」のみんなは商業高校のお姉さんたちにとても強いあこがれを持ったようです。また一緒に活動しましょう。ますますの活躍を期待しています。

      *

 今市小の皆さんと交流しているときに、「子ども司書」講習をすべて修了したという証である「子ども司書認定証」を見せてもらい、皆さんの熱心な姿に心を打たれました。機会があれば、私たちもぜひまた一緒に活動したいです。(石橋)



★参加した感想★

経験生かしがんばる

 今市小5年 嘉藤 佑香


 私は、春休みに出雲商高の人たちと今市っ子図書館で二つの取り組みをしました。

 一つ目はクリッピングです。クリッピングは新聞の大事な所を切り取ってあつがみにはり、みんなに本を紹介することです。

 私の班の題は「高瀬川」でした。「高瀬川」と書いてある本が見つからなかったので、「出雲市にある川」として探したらいろいろあったので、そのことを書きました。

 クリッピングのよかったところは、自分たちでちゃんと見て探しておいた新聞の記事をきれいに切り取り、内容について説明を書いたことだと思います。

 二つ目はPOPです。POPとは、小さな画用紙のような紙に本を紹介する絵をかくことです。私は、高瀬川の作り方(高瀬川に使った物)などを書きました。みんなからは「上手だね」とか、「女の子がかわいいねえ」とか、「コメントが上手ですごいねえ」などと言われ、自分でも満足することができ、とてもうれしかったです。

 この二つの中でも私が一番面白く楽しかったのはPOPでした。

 出雲商高のお姉さんたちといっしょにいろいろな取り組みができ、とても楽しく、いい思い出になりました。お姉さんたちはとてもやさしく、いろいろなことを教えてくださいました。なかでも私のとなりにいたお姉さんが私にとてもやさしくしてくださったので、うれしかったです。あとはこの経験を生かしてがんばりたいと思っています。


にぎやかな図書館に

 今市小5年 福原 実紘


 POPとは紙に本の紹介を書く作業です。テーマは「平和」になったので、『まっくろなおべんとう』という、戦争はいけないということも入っているお話にしました。

 「絵を描いて、作者、出ぱん社なども書くんだよ」と、お姉さんたちがやさしくていねいに教えてくれました。出ぱん社の分からない漢字も教えてくれ、上手に作業が進みました。できたらすごくきれいで、自分でもびっくりしました。すごくうれしかったし、楽しかったです。

 POPやクリッピングをすると、前よりも図書館に来る人が増えた気がしました。学校でもまた、司書の仕事としてPOPをたくさん作って、もっともっといろんな人や先生たちが来てくれて、にぎやかな図書館になったらとてもうれしいです。

 お姉さんたちと学習したのが、とても役に立ってうれしいです!

2010年5月17日 無断転載禁止

こども新聞