露頭掘り跡、鉛塊公開 石見銀山本谷、安原谷

鉛塊が出土した仙ノ山の本谷地区の発掘現場を見学する人たち=大田市大森町
 世界遺産・石見銀山遺跡の中核をなす大田市大森町の仙ノ山にある本谷、安原谷の両地区で17日、発掘調査見学会があった。地表から銀を掘った露頭掘り跡や、銀山採掘最盛期の16世紀末ごろ、銀精錬に使われた可能性のある鉛塊が初めて公開され、約30人の見学者が銀山の歴史に思いをはせた。

 見学会は市教育委員会が主催し、露頭掘り跡や鉛塊が見つかった本谷地区と、同遺跡で最多の銀産出量を誇ったとみられる釡屋間歩(まぶ=坑道)に隣接する安原谷地区で実施。

 本谷地区では、谷に走る山道に対してほぼ直角に地表から岩盤を掘り下げた、16世紀末から17世紀初頭ごろの遺構とされる露頭掘り跡(幅約6~7メートル、長さ数十メートル)や道の跡などが公開された。

本谷地区で出土し、公開された100円玉ほどの大きさの鉛塊
 また、道の跡の地中から見つかった、銀精錬で用いられた灰吹法で使われたか、銀精錬の過程でできたとみられる100円玉ほどの貨幣状の鉛塊(直径約3・2センチ、重さ約14グラム)も公開され、見学者は市職員の説明を聞きながら見入っていた。

 一方、安原谷地区では茶道具の一部などが出土した17世紀初頭の建物跡とそれにつながる道跡の一部が公開された。両遺跡は7月中に調査を終え、年内には埋め戻される予定。

 家族4人で参加した大田市立高山小4年、武間裕貴君(11)=同市水上町=は「今と違い大きな土木機械がない時代に、こんなに大きな露頭掘りをするのは大変だったのでは」と話した。

2010年7月18日 無断転載禁止