(40)せきぜんそく/放置せず専門医受診して

■相 談■

 せきが1カ月以上続いています。風邪だと思っていましたが、なかなか治りません。(21歳、男性)


■アドバイス■

松江赤十字病院呼吸器内科 徳安宏和部長
 松江赤十字病院呼吸器内科 徳安宏和部長

 風邪の後などに、1カ月以上、乾いたせきだけが続くようだと、せきぜんそくの可能性があります。

 せきぜんそくは、せきだけが出る軽微なぜんそくと言えます。せきは夜や早朝にもよく出ますが、せき以外の目立った症状はないのが特徴です。発熱もなく、たんも少なく、「ぜーぜー、ひゅーひゅー」という、ぜんそくに典型的な喘鳴(ぜんめい)もありません。

 原因ははっきりしませんが、風邪をきっかけに始まることが多いほか、ぜんそくと同様に、ハウスダストなどがアレルギーを引き起こして発症することも考えられ、部屋の掃除が滞りがちな一人暮らしの学生さんがかかるケースも見られます。また、女性に多い傾向もあります。

 せきは何カ月間か続いた後に自然に治まることも多く、そのままにしてしまいがちです。しかし、治療をしないでいると、あるとき再びせきが出始めて何カ月かして治まり、またせきが出始めるということを繰り返し、最終的に症状が悪化して本格的なぜんそくになる恐れがあります。せきぜんそくの約3割が、ぜんそくに移行するといわれるので、放置せず、専門医の受診をお勧めします。

 検査でせきぜんそくと判明すれば、ぜんそくに準じた治療を行います。具体的には、吸入ステロイド薬や、抗アレルギー剤などによる治療です。

 せきぜんそくは治療で治せますが、ぜんそくに移行してしまうと根治は困難です。ぜんそくは、吸入ステロイド薬の普及で死亡率は減っているものの、高齢者を中心に年間約2100人(2009年)が亡くなる慢性疾患。症状を抑えるだけでなく、ぜんそくへの移行を防ぐためにも、早めの治療が必要です。

2010年12月9日 無断転載禁止