大震災取材を基に講演 東京新聞・桐山論説委員

「東日本大震災は文明の転換点」と話す桐山桂一氏
 「東日本大震災と人権問題」をテーマにした講演会が25日、松江市西尾町の同市立女子高校であった。新聞を教育に活用するNIEの記者派遣事業で、東京新聞論説委員の桐山桂一氏(51)を講師に招き、生徒や保護者ら約400人が、未曽有の震災が文明社会に問いかけた「人間の幸福」について考えた。

 大津波が町をひとのみした三陸海岸に大震災後2度、取材に入った桐山氏は、避難所生活を続けるお年寄りらの苦悩を紹介。「国はなぜ支援するのか。根本には憲法の生存権がある」と述べ、被災者の目線に立った復興の必要性を説いた。

 さらに、大震災が問う人間の生き方に言及。英知と科学技術を結集した原発の事故を例に挙げ、「便利さを求め、人間の手に負えなくなった文明の転換点。暮らしの幸せを今こそ、見つめ直してほしい」と呼び掛けた。

 約1時間の講演で生徒たちは熱心に聴講。同校3年で生徒会長の後藤亜伽里さん(17)は「取材に基づく話で被災者の痛みが伝わってきた。自分に何ができるか考えたい」と話した。

2011年6月27日 無断転載禁止

こども新聞