貴金属の買い取り勧誘 許可証の提示要求を



 貴金属の買い取り業者が突然訪問し「震災で医療器具が大量に必要になったため、心臓ペースメーカーに再利用する貴金属を探している」などと勧誘された。震災復興の役に立つならと思い、金のネックレスを買い取ってもらったが、安すぎたと後悔しておりキャンセルしたい。また、買い取り時に保険証の番号を確認されたが、必要だったのだろうか。





 最近、全国的に訪問買い取りトラブルを巡る相談が増えています。「買い取り金額が相場よりかなり安かった」「売るつもりはないのに強引に持っていかれてしまった」「脅すようなことを言われ怖かった」など、悪質さの目立つ場合もあります。

 消費者庁によれば、一部の業者は「今相場が上がっている」「金やプラチナが不足している」などのセールストークをマニュアル化しており、場合によっては事実に反することを告げての勧誘が行われる場合もあるようです。

 突然訪問してきた業者の言うことが事実かどうか、すぐに確認することは困難です。業者の言うことをうのみににせず、慎重に判断することが必要です。買い取ってもらうつもりがない時は、きっぱりと断りましょう。

 買い取りを依頼する時は一人で対応せず、家族や近所の方などに同席してもらうといいでしょう。契約をする前に、まず「古物商許可証」または「行商従事者証」の提示を求め、訪問者の氏名や業者の名称・住所・電話番号等を確認し、内容を書き留めておきます。許可証の提示等に応じない業者とは契約しないようにしましょう。

 逆に、古物商が1万円以上の買い受けをする時は、相手方の住所、氏名、職業、年齢を確認することが義務付けられており、売る側は保険証や免許証等の提示を求められる場合があります。また、買い取り価格の計算根拠や買い取り条件を確認し、書面にしてもらって控えを受け取ることも必要です。

 ところで、訪問販売と異なり、訪問買い取りの場合はクーリング・オフの適用がありません。場合によっては消費者契約法に基づく契約の取り消しを主張できる可能性もありますが、キャンセルを申し出ても「もう溶かしてしまったので返せない」などと言われて取り戻せないことがほとんどです。訪問買い取りに応じるかどうか、判断はくれぐれも慎重に。


 ■情報提供=島根県消費者センター電話0852(32)5916、同石見地区相談室電話0856(23)3657

2012年1月10日 無断転載禁止