紙上講演 鳥取県知事 平井伸治氏

鳥取県知事 平井伸治氏
 地域からの未来づくり~鳥取県の挑戦

 新たな経済モデル創出

 山陰中央新報社の米子境港政経クラブの定例会が25日、米子市内であり、鳥取県の平井伸治知事(50)が「地域からの未来づくり~鳥取県の挑戦」と題して講演した。要旨は次の通り。

 円高や大企業の競争力低下に見舞われ、県内の有効求人倍率も伸び悩む中、地域から経済モデルを変える「挑戦」が必要。今年は打って出る年にしたい。

 中小企業や技術開発をサポートする事業を予算化したほか、県の直接雇用も含め4300人の緊急雇用計画を策定した。計1万人の雇用創造を目指す。

 一方で世界の漫画家400人が交流する「国際マンガサミット」(11月7~11日・米子市)を誘致した。経済効果、地域イメージ力を上げるため移動型博覧会も開く。温泉、自然、食文化という鳥取の魅力に、新たに「漫画」を付け加えたい。

 力を入れたいのは北東アジアとの連携強化。中海圏域は貿易拠点として対岸諸国と発展する潜在力が十分ある。未来に通じる息の長いチャレンジをしたい。

 原発は地域の安全が第一。本当に安全かどうかの検証が必要だが、今の政府の対応では十分とは言えない。

 島根原発は再稼働問題だけでなく、建設中の3号機の扱いも議論となるだけに今後、他地域と違う展開が出てくるかもしれない。島根県の溝口善兵衛知事と、放射線量測定データの統合など両県で一体となって動ける体制をつくりたい。

 幕末の動乱期と同じく、世の中は不透明。だからこそ、高杉晋作が未来を描いて詠んだ「おもしろきこともなき世を おもしろく」との思いで臨みたい。

2012年4月26日 無断転載禁止