紙上講演 政治評論家 浅川博忠氏

政治評論家 浅川博忠氏
 大震災で真価問われる菅政権

 挙国一致内閣の誕生も

 山陰中央新報社の石見政経懇話会と石西政経懇話会の定例会が21、22の両日、浜田、益田両市内であり、政治評論家の浅川博忠氏(68)が「大震災で真価問われる菅政権」と題して講演した。要旨は次の通り。

 平成に入り、菅直人首相で16代目の首相になる。国のトップはくるくると変わり、日本の政治は混迷の極みに達している。

 2009年に政権与党になった民主党だが、三つの欠陥がある。

 まず、寄り合い所帯であるが故に、党の綱領を策定できず、国民に中長期的なビジョンを示せないこと。

 次に「政治とカネの問題」について、いまだに国民への説明責任を果たしていない点が問題だ。

 三つ目の欠陥は、官僚主導から政治主導に切り替えたことだ。これは、菅首相が東日本大震災後の対応で、実務能力にたけた役人を毛嫌いする一方、学者に依存した結果、政府の対応が後手後手に回ったことをみれば明らかだ。

 菅首相は、野党からだけでなく、与党内からも一定の距離を置かれている状況で、もはや「裸の王様」となっている。復興に向けた日本のリーダーとしては不適格だ。

 こうした状況を考えると、今後、民主、自民両党の大連立による〝挙国一致内閣〟が誕生する可能性は十分あり得る。

 また、与党内から造反者が出て、菅内閣が総辞職に追い込まれる可能性もあると考えている。

2011年4月23日 無断転載禁止