レッツ連歌(下房桃菴)・8月9日付

(挿絵・FUMI)
 言い返さぬと気の済まぬタチ

三人も年の離れた姉がいて   (松江)岩田 正之

高校もまた大学も弁論部    (雲南)佐藤 風子

いろいろと苦労の多い年の差婚 (松江)木村 敏子

就活も面接までは残るけど   (松江)渡部 靖子

そんなことオレにかぎって絶対ない

               (松江)安東 和実

その夜はビール一缶多くする  (松江)多胡 誠夫

物言いがやたらと付いた名古屋場所

               (松江)山崎まるむ

三歳で覚えた言葉並べたて

           (滋賀・東近江)小嶋 慶子

夜が明けて空瓶並ぶ大広間   (松江)花井 寛子

切り抜けるコツを覚えて共白髪 (浜田)勝田  艶

弁護士か検事になるか思案中  (美郷)源  瞳子

姑に似てくるという説もあり  (松江)原  野苺

ポンポンと夫婦漫才歯切れよく (浜田)松井 鏡子

本職はボケでウケてる漫才師  (益田)吉川 洋子

円満じゃないけどこれもボケ防止(雲南)渡部 静子

ごくまれになるほどということもある

               (松江)田中 堂太

ニッコリと受け流してるバスガイド

               (松江)余村  正

政敵は手筈どおりに乗ってきて (美郷)遠藤 耕次

セールスの顧客名簿の※印   (益田)石田 三章

バアちゃんに付けたあだ名が政局屋

               (益田)石川アキオ

欠席と聞きホッとする同窓会  (浜田)滝本 洋子

一人去り二人去りする酒の席  (大田)杉原サミヨ

晩年はそして独りになりました (大田)福田 葉摘

大阪のおばちゃん二人いい勝負 (大田)柴 わん子

B型で辰年生まれの連歌好き (奥出雲)松田多美子

父さんが出ていってから早五年 (飯南)塩田美代子

ユーモアで切り抜けている連歌好き

               (松江)川津  蛙

三党は消費税だけ合意して   (松江)杉本 末吉

延々と討論続く日曜日     (松江)金津  功

           ◇

 「言い返さぬと気の済まぬタチ」といえば、高校・大学では「弁論部」、卒業すれば「弁護士か検事」、それがダメなら「夫婦(みょうと)漫才」というテもある。

 が、一般的には、ま、あまり人には好かれませんね。「※(コメ)印」が「顧客名簿」はおろか、「同窓会」名簿にだって付いているんじゃないかと、私は思います。だから、欠席すれば、同窓会は盛り上がる。出席すれば、「一人去り二人去り」して、「そして独りになりました」? 寂しいことです。

 で、そういう性格の人ってどんな人かといえば―。

 「B型」「辰年生まれ」については私は存じませんが、「連歌好き」は、そういえば、なるほど当たっているのかな。だいたい何にでもすぐ付けたがるなんて、その趣味のない人からすれば、イヤ~な性格にちがいない。ですから、せめてせいぜい、「ユーモア」のセンスは磨いておきたいものです。

 もう一言―。

 功さんの句は、「延々と討論続く」だけを見ると前句に近すぎるのですが、最後の「日曜日」が効いていますね。…というこのコメントが分かりづらい、という方は、日曜の新聞のテレビ欄をお確かめください。

           ◇

 七月二十七日に開幕したロンドンオリンピック。十二日の閉会式まで、残すところはあと四日。で、次の前句は、これをそのまま、

  ロンドンオリンピック開催

 さあ、興奮のさめやらぬ間に、お一人お一人の感動と涙の物語を、五七五にまとめてください。

2012年8月9日 無断転載禁止

こども新聞