レッツ連歌(下房桃菴)・9月13日付

(挿絵・カールおじさん)
 出雲市西平田町の「ぎゃらりー Hand & Hand」で、この三日から、「石川兄弟3人展」が開かれております。

 といっても、どこの三兄弟かとお思いでしょうが、いちばん下の弟さんがアキオさん…、といえばみなさん、もうお分かりですね。

 お三人の趣味を生かした、木版画、水彩画、それに連歌の作品が展示されております。

 こういうことは初めて。うれしいですね。

 みなさん、ぜひお出かけください。会期は九月二十九日まで。詳しくは、アキオさんご本人(電話〇八五六‐二三‐三〇三七)まで。

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 ロンドンオリンピック開催

なでしこに元気をもらう熱帯夜 (松江)多胡 誠夫

嬉し泣き悔し泣き見て貰い泣き (松江)余村  正

ジジババも出る平成のインタビュー

               (浜田)滝本 洋子

二秒でも望みが叶うことを知り (松江)田中 堂太

心臓がいくつあっても足りません(雲南)佐藤 風子

盛り上がってるとこ悪いけどもう寝ます

               (大田)福田 葉摘

客席に知人見つけて腹を立て  (雲南)安部 小春

二匹目のドジョウを狙う東京都 (松江)金津  功

いねむりをしているうちにメダル増え

               (浜田)松井 鏡子

早く寝てニワトリよりも早く起き(松江)植田 延裕

楽しみも十日ぐらいがちょうどよい

           (滋賀・東近江)小嶋 慶子

父よりも重いメダルを首に掛け (松江)田村美智子

寝不足に耐えた私に金メダル  (松江)佐々木滋子

なでしこは見てないときに点を入れ

               (松江)相見 哲雄

とりあえずアレよかったねと言っておく

               (松江)山崎まるむ

継続は力と知った夏の夜    (益田)石川アキオ

時代劇ひとり見ているヘソ曲がり

              (奥出雲)松田多美子

日本にいて時差ボケになっている(益田)吉川 洋子

増税法いつの間にやら成立し  (松江)川津  蛙

手ぶらでは帰せないとは泣かせるぜ

               (出雲)遠藤  伸

なにげなく言った言葉をもてはやし

              (出雲)宝利ヒサユキ

私にはなにができるか考える  (松江)学園 花子

支えたる七万人のボランティア (大田)柴 わん子

真夜中の茶の間で国歌斉唱し  (浜田)勝田  艶

宿題は手をつけぬまま新学期  (松江)木村 敏子

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 みなさん、寝不足にはそうとう悩まされなさったようですね。おもしろい作品がそろいました。

 中でも、滋子さんの「金メダル」が光っています。その努力のちっとも称賛に値しないところが、またすばらしい。

 洋子さんの句は、「日本にいて時差ボケ」という、撞着(どうちゃく)法がいいですね。つまり、ある種、矛盾したことばづかいのことです。

 「時差」といえば、艶さんの「国歌斉唱」も時差のせい。「真夜中の」「茶の間で」、やっぱり直立不動で唱和するんでしょうね。目に見えるようです。

 で、それやこれやで結局は、「宿題は手をつけぬまま新学期」? 敏子さんの句は、オリンピックがなければ宿題をやっていた、かのように聞こえるところが、私は気に入りました。

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 ようやく秋らしくなってきました。

 次の前句は、

  昼かと思う月の明るさ

 この句に、きれいな五七五を付けてください。

2012年9月13日 無断転載禁止

こども新聞