(19)美濃地屋敷(益田)

大きなかやぶき屋根が特徴的な美濃地屋敷
 大庄屋の風格残る母屋

 益田市匹見町道川の国道191号沿いに見えるかやぶきの大屋根が美濃地屋敷だ。江戸時代の1740年代に建設されたといい、1855(安政2)年に改築された母屋と米倉は当時のまま残っている。

 屋敷に暮らした美濃地家は、たたらをなりわいとして栄え、江戸時代後期には周辺の村々を管理する大庄屋を命じられる家柄だったという。

 母屋には代官などを接待するための座敷もあり、大庄屋を務めていた風格を感じさせる。土間から見上げると、太いはりを見ることもできる。

 米倉には、鳳凰(ほうおう)の鏝絵(こてえ)が施され、美濃地家の富裕さを伝える。

 美濃地屋敷は旧匹見町時代の2003年3月に所有者から寄託を受け町が管理。05年、母屋の前にあった長屋門を復元するとともに、隣に民俗資料館も建設した。米倉も展示施設として利用しており、美濃地家に保管されていた漆器などが並ぶ。

 さらに、屋敷を地域活性化につなげる活動も展開されている。地元の女性グループが、同家に伝わる約250年前の漆器を使い、精進料理を味わう「美濃地邸食」を、要予約で定期的に提供する。

 落ち着いた雰囲気が漂う母屋で、琴の生演奏を聴きながら料理を楽しめるとあって、人気を集めている。

 ~メ モ~

 美濃地屋敷は入場無料。休館日は毎週月曜日と祝日の翌日。冬季の12月末から2月末までは休館となる。駐車場あり。問い合わせは同屋敷、電話0856(58)0250。

2012年8月26日 無断転載禁止