(20)やなしお道(美郷)

一里塚の跡など往時の面影が残るやなしお道。文化庁の「歴史の道百選」に指定されている
 一里塚など往時の面影

 世界遺産の石見銀山遺跡(大田市)から江戸時代、陸路で瀬戸内海側まで銀を運んだ銀山街道。中でも、美郷町内を通る約7キロの「やなしお道」は、一里塚や水溜場(みずためば)の跡など往時の面影を残し、文化庁の「歴史の道百選」に指定されている。

 銀山街道の保全やガイド活動に取り組んでいる地元の住民グループ「美郷町銀山街道を護(まも)る会」(道下良徹会長)が毎月第3日曜日、やなしお道をコースに、月例のウオーキングイベントを開催。リュックサックを背負った愛好家らが、散策を楽しみに訪れる。

 牛馬300頭、人足400人が銀を運んだと伝わる道は、真砂土と粘土を交互に重ね、塩水で突き固めた「版築工法」で整備。道の両側に松の木が残る一里塚は全国的にも珍しいといい、牛馬が渇いたのどを潤した水溜場や、人足が休憩した茶屋屋敷の跡も歴史をしのばせる。

 「緩やかな尾根道で歩きやすく、豊かな自然に触れられるのも魅力」と話す道下会長(64)。標高250メートルを一気に下る急坂の難所「やなしお坂」はあるが、道すがら、四季折々の山野草や雄大な三瓶山の眺めを楽しみながら進めば、爽快な気分を味わえる。

 ~メ モ~

 入り口近くに別府公民館の駐車場がある。ウオーキングイベントなどの問い合わせは町企画課、電話0855(75)1924。

2012年9月2日 無断転載禁止