(21)浮布池(大田)

三瓶山の麓に位置する浮布池
 4000年前形成天然ダム湖

 大田市の三瓶山西側の麓にある「浮布池(うきぬののいけ)」。貸しボートなどがあり、観光客らが湖畔をにぎわす。

 周囲約3・5キロ、深さは最深部約3・5メートルで、地質学的には約4千年前、現在の三瓶山が形成されたころの噴火で生じた火砕流などによって谷がせき止められ、湖の原形ができて生まれた天然のダム湖とされている。

 JR大田駅から南東約14キロ、三瓶山方向へ車で約20分。三瓶山西の原へ向かう県道30号の途中、池の原バス停近くの浮布池方面を示す道路看板に従い、右折して進むとすぐに浮布池の北岸、湖の中に立つ鳥居が見えてくる。

 地元には、ある昔話が伝えられている。

 池近くの村に住む姫が青年に恋をしたが、それは大蛇の化身だった。気付いた弓の名手が矢を放つと見事に命中し、大蛇は池に逃れた。化身と知らぬ姫はその後を追って飛び込み、衣だけが浮いてきた―。

 それが池の名前の由来とも言われる。

 また、石見ゆかりの万葉歌人・柿本人麻呂の歌、「君がため浮沼池の菱摘むと我が染めし袖濡(ぬ)れにけるかも」は浮布池で詠まれたとされる。

 湖畔には、貸しボートや地元住民で組織する池田地区まちづくり推進協議会(中間功会長)が設けた休憩所があり、南岸近くの島には邇幣(にべ)姫神社がある。風がないときは、湖面に映る「逆さ三瓶山」の景色も望むことができる。

 中間会長(63)は「池と雄大な三瓶山が一体となって見えるのが一番の魅力。家族連れらで訪れ、満喫してほしい」と話す。

 ~メ モ~

 ◇駐車場 あり

 ◇問い合わせ 池田まちづくりセンター、電話0854(83)2168

2012年9月9日 無断転載禁止