中村元記念館が開館、松江

中村元記念館で、約3万冊の蔵書を見学する関係者=松江市八束町波入
 インド哲学・仏教学者で松江市名誉市民の故中村元(はじめ)氏(1912~99年)を顕彰する「中村元記念館」(館長・前田専学東京大名誉教授)が10日、松江市八束町波入の市八束支所内に開館した。約3万冊の蔵書や遺品を一般公開し、市民向け講座なども行う。東洋思想の世界的権威の中村氏の理念を学び、国内外に発信する場として活用される。

 中村氏の長女が蔵書の寄付を申し出たのを受け、市内外の研究者や経済人が計画。市が同支所の空き室などを約3500万円で整備し、無償で借り受けるNPO法人中村元記念館東洋思想文化研究所(理事長・清水谷善圭安来清水寺貫主)が管理、運営する。年間1300万円の運営費は、寄付や書籍販売などで賄う。

 中村氏の蔵書を閲覧できるほか、自伝の草稿や海外の要人との交流写真、学生時代の作文などの遺品、復元した書斎も見学できる。

 同支所であった開館式典には県内外やインドから研究者や宗教関係者、経済人ら約200人が出席。清水谷理事長が「蔵書などを生かし、東洋思想の深化に取り組みたい」、松浦正敬市長は「中村先生を世界に発信できる宝として生かしたい」とあいさつした。

 また、記念館そばの大塚山公園で記念碑の除幕と記念植樹もあった。

 開館は午前10時~午後6時(月曜休館)で入場無料。11日はくにびきメッセ(松江市学園南1丁目)で記念講演会もある。

2012年10月11日 無断転載禁止