レッツ連歌(下房桃菴)・12月27日付

(挿絵・カールおじさん)
◎ネズミ家族もこれで安心

もてキャラの猫駅長は勤務中  (松江)高木 酔子

お婿さんやっと決まってお嫁入り(益田)小倉  豊

◎賞味期限を確かめる客

牛乳は棚の奥から引き出され  (松江)木村 更生

◎冬眠してる縁側の下

来年はワシの年だと春を待ち  (雲南)板垣スエ子

春ですよもう起きなさいお父さん(松江)田中 堂太

◎セピア色した美女がニッコリ

バーのママらしい後ろの調度品 (松江)渡部 靖子

◎ミスJAをみごと射止める

新米の銘柄ぜんぶ噛み当てて  (大田)杉原ノ道真

◎いつかはきっと結う大銀杏

モンゴルの父は日本へ背を向けず(江津)岡本美津子

◎生き餌とみせて疑似餌あやつる

タマちゃんに遊んでもらっている私

               (雲南)難波紀久子

騙されてもうこりごりのマニフェスト

               (松江)松田とらを

◎早く沈めと祈るおみくじ

バツ3の肉食女子はあきらめず (松江)林谷 悦子

◎黒い手帖の赤いイニシャル

ふたたびの愛を求めて京の旅  (出雲)矢田カズエ

◎有毒ガスが出て頓挫する

大腸の先まで行った内視鏡   (雲南)安部 小春

◎着ぐるみ脱いでほっと一息

家族には内緒でやったアルバイト(松江)持田 高行

オロチには似ても似つかぬ色男 (松江)中村 清子

遊んでるようにも見える宇宙船 (松江)岩田 正之

◎口止め料が高くつくわい

大旦那お供の丁稚邪魔になり  (浜田)勝田  艶

◎主婦の仕事は休む間もない

出勤の車の中は化粧室     (松江)花井 寛子

◎もう飽きてきた森の別荘

採ったのはみんな毒だと教えられ(益田)石田 三章

◎空っとぼける技も上達

出張という名の観光旅行して  (出雲)津戸 弘光

大臣にしてもいいなと元総理 (津和野)岡田 忠良

◎上から下から管を通され

水芸にタネもシカケもありました(出雲)原  陽子

アゴ擂り身くるくる回して焼き上げる

               (大田)掛戸 松美

マジックの美女が気になる箱の中(松江)多胡 誠夫

煙突はピカピカメリークリスマス(益田)吉川 洋子

◎運転手さん一つ上げーわ

花嫁の門出を祝う親心     (松江)庄司  豊

   ◇

 人間だと思ったら動物だった、というお話は、前々回と前回にもしましたが、その逆ももちろんあるわけで。それにしても、堂太さんのお父さん、どんなお父さんなのでしょうか。

 「内視鏡」は、妙齢の女性の句とはとても思われません。あまりのことに、これも入選!

 それにしても、「さりげなく手元に寄せる得意札」というなんでもない句から始めた連句シリーズ、一年経つと、こんなさまざまな句に化けるのですね。

   ◇

 さて、来年は新たに、

  占い好きな気象予報士

という句から始めることにいたしましょう。

 別に深い意味はありません。ま、そういう人もいるかな、と思ったまでで…。

 この句に、まずは五七五を付けてください。

   ◇

 なお、一月第五週のスペシャルの前句は、

  四等の数字だけ見る年賀状

のよし。

 こちらには、七七の付句をお願いします。

   ◇

 それでは、みなさん、どうぞいいお年をお迎えください。

2012年12月27日 無断転載禁止

こども新聞