レッツ連歌スペシャル(村瀬森露)・1月31日付

◎四等の数字だけ見る年賀状

あらこの人に出してなかった  (松江)木村 敏子

今年も残り十一カ月      (松江)多胡 誠夫

大間のマグロは後で楽しむ   (松江)岩田 正之

断捨離中でモノはいらない   (松江)渡部 靖子

いつも通りに節分の声     (雲南)安部 小春

切手の方が値打ち出てくる   (松江)本田  章

裏も表もパソコンの文字    (出雲)真幸 信子

隣で猫が首かしげてる     (松江)福田 町子

確率論はボク大得意      (松江)木村 更生

最後に食べる好物のウニ    (飯南)塩田美代子

我がもの顔の蛇を無視して   (松江)花井 寛子

一年生の僕も一役       (松江)三島 啓克

はかない夢はまたも破れて   (雲南)難波紀久子

陰でこっそり合わせてるパパ (津和野)岡田 忠良

妻は隣りで黒豆を食べ     (益田)石川アキオ

ところでこの人誰だったっけ  (松江)山崎まるむ

もしやもしやと最後にはみな  (美郷)源  瞳子

切手収集歴五十年       (益田)吉川 洋子

大社のおみくじ小吉と出て   (松江)中西 隆三

後の楽しみ孫に残して     (松江)林谷 悦子


(挿絵・カールおじさん)
           ◇

 クイズ番組でよく出題されますが、昭和二十四年、お年玉付き年賀はがき第一回特等の賞品は、ミシンでした。賞品から時代の特徴がわかると言いますが、昭和四十年代に入ると、賞品にテレビが登場します。テレビは、現在も一等賞品の選択肢の一つなので、付加機能をさまざまに変えつつ、ずいぶん長く、時代を映す鏡として君臨しているのだと思います。

 切手シートは、第一回から続いています。過去の切手シートの絵柄をウェブで調べてみると、いろいろ懐かしい絵柄が出てきました。私の場合は、おもに小学生のころに出たものの記憶が鮮明でした。当時は、クラスで切手収集が流行しており、シートから切り取って使うのが惜しい気がしたものです。一般に、自分が経験した出来事は、直近のものを除くと、十代や二十代のことが思い出されやすいと言われていますが、特定のものに限ると、思い入れの強かった年代のものが記憶に残っているようです。

 今年も一カ月たちました。おいしいものを先に食べるか、後から食べるか、人それぞれのようですが、後からやって来るよいことを楽しみに、残りの十一カ月を過ごすこととしましょう。

(島根大法文学部教授)

2013年1月31日 無断転載禁止

こども新聞