(30)立神岩(大田)

きれいなしま模様の地層がはっきりと分かる「立神岩」と、海から立ち上がった「立神島」(左)
 地層きれいなしま模様

 大田市の中心部から国道9号を出雲市方面に車で走り、県立農林大学校の手前辺りから北の日本海方向を望むと、海岸沿いに美しいコントラストのしま模様をした、大きな奇岩がそびえているのが見える。

 奇岩は同市波根町の波根海岸にある高さ約80メートルの「立神岩(たてがみいわ)」。海面から直角のように切り立つ海食崖の壁面にはきれいな白のしま模様の地層が複数に重なって露出し、遠くからも地層が明瞭に目立つ。

 県立三瓶自然館(同市三瓶町)によると、白いしまは、火山灰と火山灰質の砂岩層、茶色の部分は火山れきからなる、れき岩層。日本列島が形成されつつあった1500~2000万年ほど前に形成されたものという。

 立神岩のすぐ近くには、対面するように海から突き出て、烏帽子のように見える高さ約40メートルの「立神島」があり、その崖面にも立神岩と同じような地層の重なりが見える。

 岩と島は昔はつながっていたと考えられ、長年の打ち寄せる波で削り取られ、現在の景観が生まれたとみられる。

 立神岩の先端部には灯台があり、近くの海上を往来する船舶の安全を見守る。冬の荒れる海にあっても、どっしりと立つ立神岩と立神島は地元のランドマークであり、大田の景観の一つになっている。

 地元の東部まちづくり委員会や東部公民館が主催する学習イベントで立神岩などの解説をしている地元ガイドの松原圭佑さん(71)は「地層の歴史が古く、海から突き出たような感じが迫力ある」とその魅力を語る。

2013年2月14日 無断転載禁止