島根・米子境港 「対立越え新たな日中関係構築を」

 尖閣諸島国有化から7カ月

   首脳会談なし、貿易・観光も低迷

    果たして日中関係改善の糸口はあるのか



   講 師 莫 邦富(もーばんふ)氏(作家・ジャーナリスト)

   演 題 「対立越え新たな日中関係構築を
               ~平和のための努力は放棄しない~」



 山陰中央新報社の「島根政経懇話会」「米子境港政経クラブ」は平成25年5月14日(火)・15日(水)に定例会を開催します。今回は、作家・ジャーナリストの莫 邦富(もー・ばんふ)氏を講師に迎え、「対立越え新たな日中関係構築を~平和のための努力は放棄しない~」と題して講演していただきます。

 日本政府の尖閣諸島国有化から7カ月余り、日中関係は極度に悪化している。中国船による領海・接続水域への侵入は日常茶飯事と化し、領空侵犯も発生するなど、尖閣諸島を自国領土と主張する中国の姿勢は硬化するばかりだ。安倍内閣閣僚の靖国神社参拝も反日感情に拍車を掛けた。安倍首相は参院予算委員会で「尖閣は我が国固有の領土。中国の挑発には屈しない」と“対決姿勢”をあらわにした。日中の対決構図がむき出しとなる中で、事態打開に向けた水面下での調整はことごとく不調に終わり、不測の事態への懸念も高まっている。

 5月下旬にソウルで開催予定だった日中韓3カ国首脳会談は、日中関係悪化を理由に中国が出席に難色を示したため、開催は先送りされる見通しとなった。また、5月1日~3日に北京訪問を予定していた日中友好議員連盟(会長:高村正彦・自民党副総裁)は、習近平国家主席ら要人との会談が困難なことを理由として、異例の訪問中止を表明した。

 一方、経済面はどうか。日中貿易は厳しい局面に立たされている。中国税関総署の貿易統計(1~3月)によると、日中貿易の総額は前年同期比10.7%減の708億7,000万ドル(約7兆400億円)となった。このうち日本から中国への輸出は同16.6%減の359億ドル(約3兆5,700億円)、また中国からの輸入は同3.6%減の349億ドル(約3兆4,700億円)と低迷している。中国全体の貿易額が同13.4%増と堅調だっただけに、日中貿易の落ち込みが際立っている。

 また、日本政府観光局(JNTO)によると、中国から日本への観光客数は昨年9月を境に激減、10月以降で見ると前年比3~4割減を記録する月が相次いでいる。特に団体観光の落ち込みが深刻だ。中国で抜群の集客力を誇る格安航空会社(LCC)「春秋航空」は日本への新規路線開設を凍結した。

 緊張の度を増す日中関係だが、果たして打開への糸口はあるのだろうか。安倍首相は「日本は常に中国への対話のドアを開けている」と話すが、双方に歩み寄りの兆しは伺えそうにない。

 知日派ジャーナリストとして活躍中の莫邦富氏は、はたして日中関係の未来をどう描いてくれるのだろうか。
 ご期待下さい。

<莫 邦富氏のプロフィール>
 1953(昭和28)年、中国上海市生まれ。上海外国語大日本語学科卒。同大講師を経て85年に来日。95年に莫邦富事務所を設立。知日派ジャーナリストとして、政治・経済・文化など幅広い分野で発言、「新華僑」「蛇頭」などの新語を日本に定着させた。中国向けネーミング開発や、日中の地方自治体・企業のコンサルタントも務めている。翻訳書「ノーと言える中国」がベストセラーに。話題作には「新華僑」「鯛と羊」のほか、自分自身の半生を綴った「これは私が愛した日本なのか」、「中国ビジネスはネーミングで決まる」などがある。最新刊は「莫邦富が案内する中国最新市場 22の地方都市」「莫邦富の中国ことわざ玉手箱」。現在、三井住友銀行グループ・SMBCコンサルティング会報誌の中国ビジネスクラブで「データから見えてくる、これからの中国マーケット」を、ダイヤモンド・オンラインで「莫邦富の中国ビジネスおどろき新発見」を、また時事通信社の時事速報で「莫邦富の『以心伝心』講座」などのコラムを好評連載中。山梨県観光推進会議委員。

 (本会は会員制です)

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2013年4月26日 無断転載禁止