紙上講演 政治評論家 有馬晴海氏

政治評論家 有馬晴海氏
2014 政治の行方

首相の狙いは憲法改正

 山陰中央新報社の島根政経懇話会、米子境港政経クラブの定例会が29、30の両日、松江、米子市内で開かれた。政治評論家の有馬晴海氏(55)が「2014 政治の行方」と題して講演した。安倍晋三政権の経済政策「アベノミクス」について、首相の真の狙いは高支持率を背景に、宿願の「憲法改正」を実現すること、と解説した。要旨は次の通り。

 アベノミクスの最大の課題は4月の消費税率引き上げ。政府は公共事業に5兆円以上をつぎ込み景気の谷を浅くしようとしている。

 ただ、アベノミクスの成功には成長戦略が不可欠。例えば、首相は外遊先で新幹線や原発を売り込んでいる。日本は市場が飽和状態で、海外に市場を求めないと成長は難しい。

 環太平洋連携協定(TPP)も結ぶはずだ。自民党内では、どの品目を除外するかではなく、農家をどう救済するかの議論になっている。政府もTPPで農業を効率化し、新たな成長産業にしようとしている。20年東京五輪に合わせたカジノ開設の動きもある。東京・台場が本命だ。

 経済成長を目指す一番の狙いは祖父の岸信介元首相が実現できなかった憲法改正。景気が良ければ国民も付いてくると考えている。

 一方、野党は束になっても勝てない状況。結いの党の江田代表や日本維新の会の橋下共同代表らが、8月ごろの新党づくりを考えている。民主党議員を加えて、75人程度になれば期待できる。

2014年1月31日 無断転載禁止