女子ログ 雨粒御伝

 つい頭を撫(な)でたくなる、背丈50センチほどのかわいらしい石像「雨粒御伝(あまつぶおんでん)」。2等身で頭はふっくらとした雨粒型。笑みをたたえた優しい表情は心を和ませる。

 「雨粒御伝」は、雨の日の松江を楽しむためのシンボルとして、昨年11月に誕生した。松江城周辺の各所で、人々と町を見守るようにたたずんでいる。

 設置は、私が共に活動するNPO法人の仲間の発案だ。彼女がしっとりと雨が降る松江の佇(たたず)まいが好きで、その魅力を伝えるべく、10年も温めてきた思いを具現化した。

 雨粒御伝は8体いて、それぞれに名前とストーリーがある。例えば、結婚、恋愛成就、縁を運んでくれる「雨粒愛伝(めでん)」は、胸元に彫られたハートに手をかざし、大切な人を想(おも)うのが、成就のおまじない。心の浄化と美、健康を求めるなら「雨粒美伝(びゅうでん)」に願うといい。

 ご縁と恵みをもたらす松江の空気や雨を含み、パワーを蓄えている「御伝」に触れるのがポイントだ。願掛けの仕方はそれぞれの傍らに立てかけてある。

 最近では、お供え物や積もった雪をはらってもらうなど、ご近所さんにもかわいがられている。地域の人の優しさにパワーはますますアップしているだろう。

 松江は穏やかにじんわりと心温めてくれる町だと思う。「御伝」がその使者として定着し、松江で癒やされ元気になる人が増えるとうれしいな。

 (松江市・わっか)

2014年3月20日 無断転載禁止