レッツ連歌(下房桃菴)・4月10日付

(挿絵・FUMI)
 封も切らずに捨てる郵便

殖やす気はあるがあいにくない元手
               (松江)岩田 正之

縁切ると言った亭主に女文字  (益田)石田 三章

生きてるかボケてないかと電話あり
               (美郷)源  瞳子

バアちゃんの一人暮らしはもう無理だ
               (浜田)勝田  艶

美しい花にはトゲがあるという (出雲)原  幸子

ハートマークにゃもう騙されぬ五十歳
               (松江)山崎まるむ

試供品いただいたのにごめんなさい
               (松江)佐々木滋子

左手のゴミとうっかり間違えて (出雲)原  陽子

誘惑にめっぽう弱き我なれば  (松江)半田 有行

あの人がまたハバきかす同窓会 (出雲)矢田カズエ

アツアツの恋はにわかに冷えきって
               (松江)高木  和

雪の中せっかくお届けしましたに(飯南)塩田美代子

だれからも返事もらえぬラブレター
               (益田)可部 章二

合コンでしゃべったジョーク効きすぎて
               (松江)余村  正

ヤギさんは食べてしまってすまし顔
               (出雲)吾郷 寿海

年金で暮らす夫婦になにを売る (江津)花田 美昭

仕分けする秘書の機嫌で右左  (大田)杉原サミヨ

なにもかも秘書がしたこと知りません
              (津和野)岡田 忠良

待ち待ちて涙も涸れて立ち直り (飯南)伊藤志津江

この歳になってまだ来るラブレター
               (美郷)芦矢 修司

シュレッダーなんてあのころなかったな
               (松江)中村 清子

選挙前だけ来る議会報告書   (江津)岡本美津子

ハマってた通販生活飽きが来て (浜田)山崎 重子

切手だけうまくはがして高く売り(江津)豊田 正子

いい話そげにあるわけないじゃない
               (雲南)佐藤 風子

追われるとすぐに逃げたくなる私(益田)黒田ひかり

サヨナラの文字を見るのが怖くって
               (松江)田中 堂太

歳取って復縁せまる虫のよさ  (松江)渡部 靖子

孫のよなお巡りさんに諭されて (益田)石川アキオ

とりあえず透かして中は確かめて(大田)掛戸 松美

はがゆいねジカにおっしゃい男でしょ
               (益田)小倉  豊

ゴミ箱をゴソゴソしてる午前二時
              (奥出雲)松田多美子

配達が二円不足を請求し    (益田)吉川 洋子

海外の宝くじにはよく当たり  (松江)相見 哲雄

予備校とめでたくやっと縁が切れ(松江)森  笑子


           ◇

 章二さんの「ラブレター」―、「だれからも」というのがスゴいですね。ダイレクトメールで出したんでしょうか。でも、あきらめないでください。修司さんからは、すぐさまきっと返事が来るでしょう。

 「海外の宝くじ」―、実は私もよく当たります。買った覚えもないのに当たるんですね、アレ。

 それはともかく、哲雄さんは川柳もなさっているようですが、この句、川柳として見ても相当な秀作ではありませんか。「海外の宝くじには」の「は」が効いていると思います。

           ◇

 次の前句は、漢字ばかりでキメてみました。みなさんの連休のご予定はいかがですか。

 超豪華客船豪華寝台車

ちょっと錯覚しそうですが、付句は七七です。

              (島根大名誉教授)

2014年4月10日 無断転載禁止

こども新聞