(54)琴ケ浜(大田)

観光客らを魅了する「琴ケ浜」
「琴姫伝説」残る鳴り砂

 約2キロにわたる弓なりの砂浜が続く島根県大田市仁摩町馬路の「琴ケ浜」。砂浜を歩くと「キュッ、キュッ」と音がする「鳴り砂」で知られる。美しい景観が観光客を魅了し、地元住民らに親しまれている。

 琴ケ浜にあるのは堅い石英質の砂。砂と砂がこすれて音が共鳴し、鳴くように聞こえる。中でも波打ち際がよく鳴くという。美しい景観が続く砂浜は「日本の渚百選」や「日本の音風景百選」に選ばれている。

 また、この地域には「琴姫伝説」が残る。源平合戦で敗れて漂着し、村人に助けられた平家の姫が、お礼に毎日琴を奏でていたが、姫が亡くなると、砂浜が琴の音のように鳴るようになったという。

 琴ケ浜は古くから馬路の住民に親しまれてきた。砂浜を会場に毎年5月に、馬路の町民運動会が開かれ、100メートル走や綱引きなどが行われる。夏には恒例の盆踊りが開かれ、住民の暮らしに欠かせない場所になっている。

 近くには、琴ケ浜の鳴り砂をテーマに、自然保護のシンボルにしようという発想で建てられた、砂の博物館「仁摩サンドミュージアム」(大田市仁摩町天河内)もある。

 馬路まちづくりセンター(同町馬路)の泉秀彦センター長(68)は「琴ケ浜から見る夕日も絶景。多くの人に見てほしい」と話す。

2014年4月17日 無断転載禁止