山陰きらりキッズ(3) 初めての主役演技磨く

本番に向け、稽古に励む福田珠希さん(中央)=雲南市加茂町宇治、ラメール
 劇団ラメールミュージカルスクール・福田 珠希さん(出雲市)

 「スサノオ、私はいつまでもあなたと一緒(いっしょ)です」。9日、ラメール(雲南市加茂町宇治)の大ホール。稽古(けいこ)のステージに立つ出雲北陵中学校1年の福田珠希(たまき)さん(13)=出雲市斐川町直江=の高い声が、響(ひび)き渡った。

 雲南市加茂町を拠点(きょてん)とする子ども劇団(げきだん)ラメールミュージカルスクール(43人)の一員。演じているのは、出雲神話を題材(だいざい)にした創作(そうさく)ミュージカルで、3月2日に同館で上演する「稲田姫物語2014~出雲大王の鎮魂歌(ちんこんか)~」の主役・稲田姫(いなたひめ)だ。

 2011年の発足に合わせて同劇団入りし、初めて主役に抜てきされた。「プレッシャーもあるけど、出雲神話の世界に親(した)しんでもらえるよう、頑張(がんば)りたい」と意気込んでいる。

 3歳から琴(こと)を、小1から日本舞踊(ぶよう)をそれぞれ習い、表現する楽しさを胸(むね)に刻(きざ)んできた。

 違(ちが)うジャンルにも触(ふ)れようと、同劇団に入団。見知らぬ雲南市の小中学生との出会いや、慣(な)れない演技や歌、ヒップホップダンスなどに戸惑(とまど)いもあったが「新鮮(しんせん)に感じた」と、楽しい日々を過ごした。

 転機(てんき)になったのは、12年3月の初公演。脇役の小学生を演じたが、自分を映した公演の映像(えいぞう)を見て「棒(ぼう)立ち。見るに堪(た)えない演技」と、悔(くや)しさと恥(は)ずかしさがこみ上げた。

 それ以来、自宅で個人レッスンを重ねた。自分やプロの演劇の映像を何度も見返し、演技やせりふ回し、発声を練習。「うまくなりたい」という一心だった。

 主役に選ばれたのは昨年秋。今回の演目は曲数が多く、難(むずか)しいせりふもあるが、毎日1時間の個人練習を重ね、本番への手応えをつかみつつある。

 「ミュージカルは自分を表現できる。仲間たちと一緒に、ゼロから作品を作り上げていくのも楽しい」。愛着と心の絆(きずな)を支えに、本番のステージに立つ。

2014年2月15日 無断転載禁止

こども新聞