山陰きらりキッズ(5) ドリブル目標練習に汗

シュートを狙う藤原巧君=雲南市三刀屋町古城、アスパル
 バスケットボール(スペシャルオリンピックス)
                藤原 巧君 雲南市立掛合小6年


 ボールを両手で持ち、ひざを曲げて、見つめるまなざしはバスケットゴールに一直線-。雲南市立掛合小学校6年の藤原巧(たくみ)君(12)は、バスケットを始めて約1年半。シュートのフォームの良さはコーチのお墨(すみ)付きで、「シュートが好き」と恥ずかしそうに話す。

 藤原君には軽度の知的障害がある。幼い時から体のバランスが取りにくく、ラジオ体操や縄跳(なわと)び、自転車乗りなどが難しい。

 バスケットを始めたのは2012年9月。知的障害のある人がスポーツを通して社会参加する「スペシャルオリンピックス(SO)」のプログラムに、同級生に誘(さそ)われて参加した。運動がリハビリになるという主治医(しゅじい)の言葉も背中を押した。

 スポーツの経験がほとんどなかっただけに、初めて練習に参加した時は恐怖(きょうふ)心から、ボールに触(ふ)れることもままならなかった。

 しかし、上達を諦(あきら)めず、月に2回、各2時間の練習を休むことは一度もなかった。ランニングから始め、ボールを持ち、相手にパスしたり、受け取ったりする基本練習をひたむきに重ねた。自宅の庭にもバスケットゴールを設置し、練習に励(はげ)んできた。

 シュートも、最初はゴールリングの高さをミニバスケットボールの規定(2・6メートル)より低い2メートルにして練習。次第に高くし、今では中学生以上の高さの3・05メートルまで、ゴール下からボールが入るようになった。

 意欲的な姿には両親も驚き「体が丈夫になり、人前にも出て行けるようになった」と成長に目を細める。

 「ドリブルができるようになりたい」と藤原君。島根県内の知的障害者が集まり、7月に行われるSO大会で腕前(うでまえ)を披露(ひろう)するため、両手でボールを床に打ちつけ、キャッチする練習を繰(く)り返している。

2014年3月15日 無断転載禁止

こども新聞