山陰きらりキッズ(7) 壁にあたっても歌声磨く

プラバ少年少女合唱隊のレッスンで、透き通った声でソロパートを歌う平山愛さん=松江市西津田6丁目、プラバホール
 声 楽・平山 愛さん 松江三中3年

 夏も近づく八十八夜-。ピアノの伴奏(ばんそう)に合わせ、松江第三中学校3年の平山愛さん(14)が、童謡(どうよう)「茶摘(ちゃつ)み」を独唱(どくしょう)する。透明感(とうめいかん)と張り、つやのある歌声が、周囲を包(つつ)み込んだ。

 「2歳のころから、鼻歌がオペラのトゥーランドットだったらしいです」。父は高校の音楽教諭(きょうゆ)で、トランペット奏者(そうしゃ)。母はクラリネット奏者。「音楽漬(づ)け」の暮(く)らしの中で、才能が育まれた。

 声楽を始めたのは小学1年。父の赴任(ふにん)先の大田市で習い始めたピアノの先生に「声がきれい。合唱をやってみない?」と誘(さそ)われ、地元の合唱団で歌う楽しさを学んだ。

 松江市に移った小学3年の時、実力が認められ、12月に開かれた「松江プラバ音楽コンクール」に独唱で出場。島根県内外から約30人が集まった小学生の部で、銀賞(7人)に入賞した。

 ただ、目指していたのは金賞(5人)の中の「優勝」。初めての独(ひと)り舞台(ぶたい)で、緊張(きんちょう)して本来の声が出なかった。

 悔(くや)しさを糧(かて)に、所属(しょぞく)するプラバ少年少女合唱隊などで練習を重ね、小学5年と6年の時には見事、同コンクールで優勝。昨年12月、松江市であったプロバスケットボール男子bjリーグの島根スサノオマジックの試合前には、国歌を独唱する晴れ舞台にも立った。

 歩みは順調に見えるが、「壁(かべ)」にもぶつかっている。中学生のレベルは高く、昨年12月の同コンクールは3位。「もっとできた」という思いが残った。

 声楽に専念(せんねん)するため、中学進学と同時に入った吹奏楽(すいそうがく)部を辞(や)めた。今は同合唱隊で週に2回練習。さらに、2月に自宅に設けられた防音(ぼうおん)室でも毎日、レッスンに励んでいる。

 「高い音を出すとき、地声から裏声(うらごえ)へのチェンジをもっとうまくできるようになりたい」。意識(いしき)しているのは、今年12月にあるプラバ音楽コンクールでの優勝。中学生として最後のチャンスで、初めての栄冠(えいかん)を手にするため、歌声を磨(みが)く。

2014年4月5日 無断転載禁止

こども新聞