山陰きらりキッズ(8) 研さん重ねメキメキ実力

同級生らと対局する瀬尾真人君=安来市安来町、安来囲碁教室
 囲 碁・瀬尾 真人君 安来市立十神小学校6年

 「パシ」「ピシ」。碁石(ごいし)が碁盤(ごばん)をたたく小気味(こきみ)良い音が、安来市安来町の囲碁(いご)教室に響く。教室では、瀬尾真人(せのおまひと)君(11)=安来市立十神(とかみ)小6年、同市飯島(はしま)町=が、年上の中学生を相手に熱戦を繰り広げていた。小学生にして既にアマチュア3段の棋力(きりょく)を持ち、昨年の文部科学大臣杯少年少女囲碁大会島根県大会でも準優勝に輝くなど、島根県内の児童生徒の中では屈指(くっし)の実力者(じつりょくしゃ)だ。

 囲碁にのめり込んだのは趣味(しゅみ)の読書を通じて。小学1年のころ、足しげく通っていた安来市立図書館(安来市安来町)にあった囲碁の入門書(にゅうもんしょ)を、偶然(ぐうぜん)手に取ったのがきっかけだった。

 入門書に記されたルールや簡単(かんたん)な定石(じょうせき)などを読み込むうち、囲碁がおもしろそうだと直感(ちょっかん)。通っていた学習塾(がくしゅうじゅく)の近くに囲碁教室があり、本格的(ほんかくてき)に習(なら)うことになった。

 安来囲碁教室の三島真也さん(36)は「小学1年の時点で既(すで)に基礎知識(きそちしき)が完璧(かんぺき)だったので、瀬尾君が来た時は驚(おどろ)いた」と、当時を振り返る。

 現在は週1回の囲碁教室に加え、休日には安来市内の公民館で囲碁好きが集まる対局会(たいきょくかい)にも参加。有段者(ゆうだんしゃ)や県内の実力者(じつりょくしゃ)たちとの対局を通じ、メキメキと力をつけている。

 瀬尾君にとっての囲碁の面白(おもしろ)さは、対局で相手に勝つことはもちろん、学校や地元以外での友達が増えること。「囲碁をやってると友達がたくさん増える。いろんなことを話せるからうれしい」と笑顔。

 一方で負けん気は人一倍強く、大会で敗(やぶ)れると悔(くや)し涙(なみだ)を流すこともある。有段者たちとの対局に加え、自宅では毎日プロ棋士(きし)の打ち方を研究する棋譜(きふ)並べや、実戦に備える詰(つ)め碁に取り組むなど、研(けん)さんを重ねるがゆえの涙だ。

 前回の少年少女囲碁大会県予選では、数年来のライバルに惜敗(せきはい)した。年齢(ねんれい)を問(と)わず、県内の強豪(きょうごう)たちが集まる各段戦が控(ひか)えており、「強い人とどんどん対局して、ライバルたちに勝ち続けたい」と飛躍(ひやく)を誓う。

2014年4月19日 無断転載禁止

こども新聞