こどもトピック 互いに障害正しく理解を

島根県と県社協が小学生向けに製作した福祉教育資料集
 福祉教育普及へ資料集
       島根県と県社会福祉協議会作製


 子どもたちの福祉(ふくし)の心を育もうと、島根県と県社会福祉協議(きょうぎ)会(松江市東津田町、江口博晴会長)は、身体や知的、精神障害(せいしんしょうがい)のある人たちの暮(く)らしや悩(なや)み、喜(よろこ)びをつづった資料集(しりょうしゅう)を初めて作りました。授業の教材として4月中に、県内の全小学校と特別支援(しえん)学校に配布。福祉教育の普及(ふきゅう)につながるよう願っています。

 ▽暮らし、悩み、喜びつづる

 県教育委員会特別支援教育課によると、特別支援教育の対象(たいしょう)となる県内の児童・生徒数は、2013年度は1488人と、08年度と比べて224人増加。全児童・生徒数に占める割合は同じく2・6%と、0・6ポイント上がっています。

 通常学級の子どもたちとの絆(きずな)について、同課の永瀬弘之グループリーダーは「お互いに障害を正しく理解することが、一緒に運動や勉強をする上で大切になる。理解がなければ、偏見(へんけん)やいじめにつながりかねない」と考えています。

 このため、将来にわたり欠かせない「思いやりの心」を育てようと、県と県社協が資料集「障がいを知り、共に生きる。」の発行を計画。3月末に1万部(A4判、43ページ)を作製しました。

 「障がいのある人の理解と社会の問題」「自分たちができることを考えよう」「地域にでかけてみよう」の3章で構成(こうせい)。分かりやすいよう、全ての漢字にふりがなをつけ、写真やイラストをたくさん載(の)せました。

 このうち、第1章では、障害のある人が「ビデオ会議(かいぎ)システム」を使って病室で勉強したり、ヘルパーが付き添(そ)って買い物をしたりしている場面を紹介(しょうかい)。第2章では、小中学校のころに同級生から悪口を言われたり、からかわれたりした体験談(たいけんだん)や、逆に優(やさ)しくしてもらったエピソードをつづった作文などが読めます。

 配られた資料集を授業で活用するかどうかは、各小学校が決めます。各校の福祉教育の取り組みにはまだ温度差があるとされ、県社協障害者福祉係の桧谷春彦係長は「資料集が福祉教育の普及と、障がいへの理解を深めるきっかけになるといい」と期待しています。

2014年4月11日 無断転載禁止

こども新聞