こどもトピック 放流したい水もボタン一つで

仲間と協力しながら橋の模型作りに励む子どもたち=島根県飯南町角井、国土交通省出雲河川事務所・志津見ダム管理支所
構造や仕組み学ぶ
     小学生親子・志津見ダム(飯南)見学


 松江、出雲両市の小学生11人に保護者(ほごしゃ)を合わせた15人がこのほど、島根県飯南町角井の志津見(しつみ)ダム見学と橋の学習ができるツーリズムに参加し、ダムと橋の構造(こうぞう)や仕組みを学びました。

▽堤体の中も初めて見た

 ダム建設(けんせつ)には下流に流す水の量を調節(ちょうせつ)し、下流地域の洪水被害(こうずいひがい)を減らす目的があります。

 神戸川(かんどがわ)上流部にある志津見ダム(貯水容量(ちょすいようりょう)5060万立方メートル)は、斐伊川上流部の尾原(おばら)ダム(雲南市、同県奥出雲町)と中流部の斐伊川(ひいかわ)放水路(出雲市)、下流部の大橋川改修の「3点セット」で計画された斐伊川・神戸川治水対策事業の一つ。事業により松江市や出雲市といった斐伊川と神戸川の下流部で、洪水の被害を減らそうと志津見ダムは1986年から工事を始め、3年前に完成しました。

 催(もよお)しは志津見ダムへの関心を持ってもらうため、ダムを管理(かんり)する国土交通省と出雲市の旅行会社が開催。「一度でいいからダムの中に入ってみたかった」と喜ぶ出雲市立塩冶(えんや)小学校3年の片岡朔弥(さくや)君(8)ら子どもたち全員が、ダム堤体(ていたい)の中を初めて見ました。

 同省の部谷岡忠之(ひやおかただゆき)さん(32)たちがダムの水を放流する仕組みや構造(こうぞう)を解説(かいせつ)。特に子どもたちが関心を寄せたのは、放流したい高さの水を、職員がボタン一つで選んで流せる「選択取水設備操作室(せんたくしゅすいせつびそうさしつ)」でした。この仕組みにより、下流に適(てき)した水温のダム水を流すことができ、下流の魚や農作物の生育への影響(えいきょう)を少なくできることを知りました。

 次に松江工業高等専門学校の松崎靖彦准教授(やすひこじゅんきょうじゅ)(59)による橋の勉強会がありました。子どもたちは三角形状(けいじょう)に組み立てるトラス橋(きょう)や、上に反(そ)った曲線の構造からなるアーチ橋などの違いを学び、模型(もけい)を作りました。

 パスタを接着剤で付け足してトラス橋の模型を作った4人は、橋の形が崩(くず)れないよう土台を支え合うなど、互いに協力して模型を製作。出雲市立神戸川小学校6年の福間竜也君(11)は「95点のでき」と胸を張っていました。

2014年4月18日 無断転載禁止

こども新聞