こどもトピック シロイルカの不思議再現

シーリャが鼻の穴から空気を吹き込むと、突然マジックリングが出現=浜田、江津両市、アクアス
 マジックリングの仕組み しまね海洋館アクアスで人気

 しまね海洋館アクアス(浜田、江津両市)の人気者、シロイルカのシーリャ(4歳・オス)の得意技「マジックリング」を見たことがありますか? 水中でくるりと回ると、「ぱっ!」と直径(ちょっけい)60センチの輪っかが現れます。シーリャの頭上できらきら輝(かがや)くリングは、まるで天使の輪のよう。なぜリングができるのか、仕組(しく)みを出雲科学館(出雲市今市町)で調べてみました。

 ▽出雲科学館で装置使い実験

ペットボトルで小さなマジックリングを再現=出雲市今市町、出雲科学館
 マジックリングは「渦輪(うずわ)」という現象です。シーリャが口から勢(いきお)いよくはき出す水は、内側から外側に渦のように流れ、ドーナツ状の水流になります。その水流をめがけ、シーリャが鼻の穴(あな)から空気を吹(ふ)き込(こ)み、空気が水流の中に取り込まれて、リングができたように見えるのです。

 水中の渦輪は、わたしたち人間には見えません。アクアスのトレーナー森陽子(もりようこ)さん(34)は「シーリャに見えているかは分かりませんが、渦輪が上手(じょうず)にできたか、どこにあるのかはちゃんと分かるようです」と感心しています。シロイルカの力って、不思議(ふしぎ)ですね。

 こんなとき、科学的に教えてくれるのが出雲科学館。アクアスとは職員(しょくいん)がお互(たが)いの施設(しせつ)に出掛けて実験や生き物教室を開き、科学の楽しさを伝えています。マジックリングを再現できる装置(そうち)もあります。装置を作った科学館講師の日野武志(ひのたけし)さん(32)が、リングの実験をしてくれました。

 装置は水槽(すいそう)とペットボトル、エアポンプを使います。シーリャのように見えない渦輪に空気を吹き込むのはとても難(むずか)しいので、エアポンプを使い、水槽の水に気泡(きほう)を出しておきます。

 カーテン状になった気泡に向かい、水中で空気砲(ほう)ならぬ「水流砲」ペットボトルを発射(はっしゃ)させると…。渦輪が水中を進みながら気泡をまきこみ、小さなマジックリングに変身しました。

 シーリャのように吹き込む空気の勢いや量、タイミングがうまく合うと、気泡がつながり、きれいな輪になります。口から出すバブルリングも同じ現象で、口に空気と水を含(ふく)んで同時にはき出しています。シロイルカって、器用(きよう)ですね。

2014年4月25日 無断転載禁止

こども新聞