山陰きらりキッズ(13) 国民栄誉賞目指しまい進

夢に向かって練習に励む稲垣大智君(左)=米子市東山町、どらドラパーク米子水泳場
 水  泳・稲垣 大智君 鳥取県伯耆町立岸本中学校3年

 腕を一かきするたび、赤いスイミングキャップがグイッ、グイッと水面を進んでいく。競泳平泳ぎのホープ・稲垣大智(だいち)君(14)=鳥取県伯耆(ほうき)町小林、岸本中学校3年=の泳ぎは力強い。「国民栄誉賞(えいよしょう)をとりたい」。大きな夢を抱(いだ)き、技術と体力に磨(みが)きを掛けている。

 昨年8月の全国中学校水泳競技大会200メートル平泳ぎで2分18秒13をマークし、2年生ながら準優勝。その後も記録を伸ばし、同種目で2分17秒18の中国中学記録を持つ。

 身長165センチ、体重66キロと、体格に恵まれているわけではない。

 泳ぎのスピードを支えているのは技術の高さ。どらドラパーク米子水泳場(米子市東山町)の米子スイミングスクール(SS)で指導している吉田英二コーチ(46)は「フォームが良い。水の抵抗の少ない泳ぎ方ができる」と評価する。

 平泳ぎは、北島康介選手がアテネ、北京両五輪で2大会連続2冠(かん)を達成した種目。日本の競技レベルは高く、ライバルも多い。

 そう肌で感じたのは、中学1、2年の12月に参加したナショナル強化選手合宿。トップレベルの中学・高校生たちの実力を目の当たりにし、「練習についていけない。このままじゃ勝てない」と思った。

 刺激を受けて、米子SSでの週5回、毎回1時間の練習には常に全力を注ぐようになった。200メートル平泳ぎなどの県記録をもつ武良(むら)竜也選手(18)と同じ練習日もあり、追いつけ、追い越せと励(はげ)みにしている。

 課題はレース終盤(しゅうばん)のスタミナ。「最後にキックがばててしまう」と感じている。

 克服(こくふく)するため、同水泳場から自宅までの約13キロはトレーニングを兼(か)ねて自転車で往復。自宅でも10畳(じょう)ほどのトレーニング室で、懸垂(けんすい)器具やバランスボールを使い体を鍛(きた)えている。

 当面の目標は今年の全国中学水泳での優勝。その先には2016年のリオデジャネイロ五輪を見据(みす)えている。「リオから3大会連続で金メダルを獲(と)る」。固く誓(ちか)う「北島越え」を実現したとき、国民栄誉賞という夢がかなうと信じている。

2014年6月28日 無断転載禁止

こども新聞