山陰きらりキッズ(14) 三つ編み揺らす投打の要

練習試合で力投する豊田愛夏さん=江津市嘉久志町、市民球場
少年野球・豊田愛夏さん 江津市立郷田小学校6年

 三(み)つ編(あ)みを揺(ゆ)らし、ゆったりとしたフォームから重い球質の直球を次々と投げ込む。白球は捕手のミットに面白いように吸い込まれていく。少年野球の郷田ウィーズ(江津市)の女子選手、豊田愛夏(まな)さん(12)=江津市江津町、郷田小学校6年=は、エースナンバーと主軸(しゅじく)を担う投打の要だ。

 身長150センチと体は大きくないものの「コントロールには自信がある」と言うように、1試合を80球前後で完投する抜群の制球力が持ち味。ピンチでも平然と投げ込むマウンド度胸もある。加えて強肩(きょうけん)で、6月にあった島根県の小学生陸上競技大会の女子ソフトボール投げで、唯一(ゆいいつ)の50メートル台となる54メートル6センチを記録して優勝した。

 小学校入学前から、江津高校野球部2年の兄光(ひかる)君(17)と江津中学校野球部3年の姉皐季(さき)さん(15)の影響で、一緒にキャッチボールをしたりバッティングセンターに通ったりして野球に親しんだ。

 郷田小に入学すると、すぐに郷田ウィーズに入部。田中弘己(ひろみ)監督(67)が「野球をよく知っている」とうなる野球センスの良さで、4年生でスタメンを勝ち取り、5年生からは念願(ねんがん)だった投手として公式戦のマウンドに立つようになった。

 ミート力に秀(ひい)でた打撃も光る。4月以降の打率は2割7分4厘で、25試合で23打点と勝負強く、二塁打も3本放っている。「投げても打っても活躍できるようになりたい」と高い向上心を持ち、自宅でも日課の素振(すぶ)りを欠かさない。

 あこがれの野球選手を尋ねると「特にいない」と日焼けした顔を横に振るが、母実江(みえ)さん(40)によると大のカープファンで、赤松真人選手がお気に入りという。

 野球の魅力を「勝った時のうれしさ」と語る12歳の当面の目標は、地区予選を勝ち抜き、8月に松江市で開かれるJAカップ第31回島根県学童軟式野球選手権に出場すること。将来の夢についての問い掛けには「女子プロ野球選手かソフトボール選手」と、きっぱりと答えた。

2014年7月12日 無断転載禁止

こども新聞