出雲商業高校 ユニークな国語授業

この言葉遣いちょっと変?!

 日常耳にする、ちょっとした言葉遣いの中で気になるものは?-島根県立出雲商業高校では3年生の「国語表現I」の授業で、生徒たちにこのテーマを投げかけ、その言葉が使われる具体的な場面を考えながら、どういう点が気になり、なぜ違和感を覚えるのか、「◯◯◯な言葉」として200字以内の文章にまとめさせた。生徒たちは現代っ子らしく、最近気になるさまざまな言葉を取り上げ、自分の意見にまとめあげた。その中から幾つかを紹介してみよう。



 控えめな言葉「わたし的には」

 「わたし的にはOKです」という言い方をする人が増えている。「わたし的には」と言って、自分の意見を控えめに伝えている印象を持つ。これこそ曖昧な言葉の典型だ。自分がOKだと思えば、はっきりそう言えばいいのに、なぜ「わたし的には」を使うのか。そこに日本人独特の控えめさが表れていると思う。言葉を濁し、周りに合わせようとする心情が目に見えている。時には自分の意見をはっきり言うことも大切だ。  (富岡 知捺)


 矛盾した言葉「うそをつけ」

 「うそをつけ」という言葉があるが、意味と音をよく考えると矛盾が発生している。一般的に使われている意味としては「うそをつくな」の反対意見のようだが、音から考えてみると、「うそをつきなさい」という、うそをつくことを誘導する意味になる。このほかにも現代の日本で使われている矛盾した日本語は数多く流布しているが、それが定着し、不思議に思う人はいないというのが今の日本の浅はかさである。  (明山 辰巳)


 曖昧な言葉「やばい」

 普段の生活の中で「やばい」という言い方が気になる。本来は悪い意味で使われる言葉だが、現代の日本人は良い意味でも「やばい」という言葉を使っている。何か食べ物を食べたとき、「これ、やばい」と言うと、おいしいのか、まずいのか分からず、相手に気持ちが伝わらない。言葉の意味をよく考えずに曖昧に使っている今、本来の言葉の意味をきちんと理解して、適切に使うことが必要である。  (青木 愛莉)


 失礼な言葉「あざーす」

 「あざーす」という言い方がどうにも気持ち悪くてならない。後輩にジュースなどをおごったとき、後輩が感謝の気持ちを「あざーす」と表現することは、先輩がかなり無理をしてお金を出しているという事実を覆い隠してしまう。おごってもらったことに対して、「ありがとうございます」と言わず、「あざーす」と言うのは、先輩に敬意を払っていないということになるのではないか。丁寧な言い方をして、感謝の気持ちを表現してほしいものである。  (竹内 将輝)


 余計な言葉「普通においしい」

 「普通においしい」という言葉に違和感を覚える。言った本人は褒めているつもりなのだろうが、言われた人はどう思うだろうか。本当においしいと思ったならば、「普通に」というのは余分である。「普通に」が付くことによって、「おいしい」という褒め言葉がうやむやになり、むしろ相手に失礼になる気がする。「普通に」という中途半端な言葉で自分の感想をうやむやにして、気を使いすぎるより、はっきり言った方がいいと思う。  (浦部 聖子)


 気味悪い言葉「全然大丈夫」

 「全然大丈夫」という言葉に違和感がある。もともと「全然」は否定的に使う言葉であり、肯定的に使うのはおかしい。使うならば「全然大丈夫じゃない」というのが正解だろう。しかし、周りはさも当たり前のように「全然大丈夫」や「全然平気」と口にする。どうも気味悪く思えてならない。全ての言葉を正しく使えとはいわないが、違和感のある言葉だけでも直せないものかと思う。このままでは、私たちの日本語は「違和感語」となりかねないだろう。  (岩田 知夏)


 嫌な気分になる言葉「患者さま」

 「患者さま」という言い方に、何だか違和感を覚える。お店に商品を買いに来る人を「お客さま」と言うのは、お店が利益を得るのに必要だから、「さま」を付けるのに違和感を覚えない。しかし、患者に「さま」を付けるのは、けがや病気の人が来るのを病院側が歓迎しているように思え、何だかいい気分にはならない。まだ「患者さん」なら「患者さま」ほどの違和感は覚えないだろう。何でもかんでも「さま」を付けるのはどうかと思う。時には「さま」を付けない方がいいこともある。  (渡部 莉緒)


 間違った言葉「つらい」

 最近「つらい」という言葉がさまざまな意味で使われていることがある。本来「つらい」という言葉は、悲しいとき、精神的に苦しいときに使う言葉である。しかし、最近では「かわいすぎてつらい」「~が好きすぎてつらい」などのように使われることがある。「つらい」という言葉をこのように使ったことはないだろうか。さまざまな使い方をされると、言葉の本来持っている意味が薄れてしまい、間違った日本語になってしまう原因になると思う。  (西谷 知紘)


 戸惑う言葉「~っぽい」

 「~っぽい」という言い方がおかしいと思えて仕方がない。次の授業がどこであるか分からない時に、「◯◯教室であるっぽいよ」と言われて、本当なのか?と感じたことがあった。「~っぽい」というのは本当かどうか、よく分からない。しかし、私も無意識のうちに言ってしまっているときがある。今は「~っぽい」という言い方が定着してしまっているということだと思う。正しい日本語を使うことが、日本の文化を継承するためには必要だと思う。  (足立 春花)


 紛らわしい言葉「~ですよね」

 「~ですよね」という言い方は、相手に同意を求めることもできるし、相手に意見を求めることもできる。実際、私も日常生活で使っている。人に意見を求めようと思っていたはずなのに、相手は自分が思っていた反応と違っていた。語尾のイントネーションの違いによって、全く違った意味になってくる。使い方によっては、相手に対して失礼な言い方になるので、今後使うときには気を付けたい。  (柳生亜莉紗)


 不明確な言葉「後日」

 私は「後日」という言葉に不明確さを覚えることがある。例えば「返事は後日に」などと言われた場合、1日後であったり、2週間後であったり、相手のさじ加減で変わってしまう。しかし、返事を待つ方としてはその曖昧さに困惑し、不安になってしまう。また、この言葉を使われて、はぐらかされたと思うときがある。「後日会いましょう」と言われ、果たして本当に会う気があるのだろうか。本当に会う気があるのなら、何日までと期限を決めることが大切である。  (高橋あかね)

2014年7月23日 無断転載禁止

こども新聞