レッツ連歌(下房桃菴)・7月24日付

(挿絵・FUMI)
◎教育ママに教育されてる

言われぬとなにもできない優等生(出雲)吾郷 寿海


◎ほんとトイレが近くなったの

バス旅行勇気を出して申し込み (松江)佐々木滋子


◎こげな所にあげなベッピン

性懲りもなくコンのやつ悪さして
             (出雲)はなやのおきな

マネキンが案山子になった炎天下(雲南)安部 小春


◎東京五輪はどげでも行くわい

五百円玉だけ入れる貯金箱   (浜田)松井 鏡子


◎やっぱりビデオ予約入れとこ

きょうあたり陣痛きそうな予感する
               (松江)水野貴美子


◎独身最後の夜は更けてゆく

詫びひとつ言う決心がつきかねて(松江)岩田 正之


◎浮気したのは十五年前

ケータイに男名前で登録し   (益田)石川アキオ


◎隣を見ればそんな気がする

別居したほうが正解だったんだ(津和野)岡田 忠良

○だとは思うんだけど×かなあ (美郷)源  瞳子


◎ほどよいとこで出る梅茶漬け

定番の懸賞光る大相撲     (松江)金津  功


◎暖簾の前で右往左往し

店の名がいつの間にやら変わってる
               (松江)川津  蛙


◎おシャカになった新調の靴

宮島の鳥居の下で待ち合わせ  (益田)吉川 洋子


◎花火の夜は予約でいっぱい

素泊まりは六割引きで布団部屋 (浜田)勝田  艶


◎一輪挿しに四季の草花

怪しいな男やもめと聞いたのに (益田)可部 章二


◎やっと間に合う部屋の片づけ

押入れを開けるときには気をつけて
               (雲南)難波紀久子


◎タバコの吸殻菓子の食べカス

サポーター袋持参で株を上げ  (松江)高木 酔子


◎銀座は銀座なんだけれども

故郷は富士と名のつく山もあり (出雲)黒田千華子

ホームレスだとはさすがに言いかねて
               (松江)庄司  豊


◎熊出没の無線流れて

コンビニに鈴はないかとまた電話(美郷)吉田 重美

頼りないわが家の犬も連れ出され(松江)中西 隆三


◎新規アイデア次々と出し

主婦たちのパワーで市場盛り上がり
               (松江)野津 重夫

特殊詐欺多発警報発令中    (松江)森  笑子


◎お腹さすって語りかけてる

肉ビールやめりゃお前も寂しかろ
              (浜田)佐々木勇之祐

ケーキちゃんあなたも入れてほしいのね
               (雲南)佐藤 敬子

布袋にも悩みがあった独り言  (松江)杉本 末吉

日本語ができぬ新弟子前にして (出雲)飯塚猫の子


◎ベタ踏み坂で渋滞に会い

子どもらのトイレとうとう間に合わず
               (出雲)放ヒサユキ


◎好きな作家は渡辺淳一

宿帳に妻とあなたは書き入れて (江津)岡本美津子


◎胸元開いた服に着替えて

クーラーはエコ設定にしています(松江)花井 寛子

どぶ板を跨いだとたんシャッキリし
               (松江)余村  正

物干しに蚊遣火も焚く遠花火  (益田)石田 三章


          ◇

「宮島の鳥居の下」―、なんで、こんなところで待ち合わせるのでしょう。よほど我慢づよい人なのですね。新調のズボンもきっと、おシャカになったことでしょう。

こういうナンセンス、実は私は大好きです。

          ◇

 次は、きょうの入選句を前句に、七七の付句。

  (島根大名誉教授)

2014年7月24日 無断転載禁止

こども新聞