映画プロデューサーのささやかな日常(13)

『日々ロック』のロケハン(ロケ地探し)中の著者
 新作「日々ロック」クランクイン

     連載人気コミック映画化

 新作映画がまさに今日、クランクインします。タイトルは『日々ロック』。集英社『週刊ヤングジャンプ』で連載中の人気コミックの実写映画化を、新進気鋭の入江悠監督が手掛けます。

 さえない高校生活を送っていた主人公の日々沼拓郎が、友人とバンドを結成。世界的な人気を誇るアーティスト・宇田川咲と出会い、運命が大きく動きだす「爆音・爆笑」のロックエンターテインメント・ムービーです。

 人気急上昇中の若手俳優・野村周平さんが主人公の日々沼を、二階堂ふみさんがヒロインの宇田川咲を演じます。なんと野村さんは、入江監督との初面談で原作のように、興奮のあまり突然、服を脱ぎ始めてしまったぐらいピュアな青年です。

 入江監督は『SR サイタマノラッパー』シリーズなど、音楽をテーマとした名作を手掛けてきました。今回のオファーは僕が同シリーズ3作目を観(み)て、その熱量に圧倒されたことがきっかけ。入江監督は今作についても「こんな音楽愛にあふれたマンガを映画化できることに、緊張と激しい歓(よろこ)びを感じています」と意欲満々です。

 日々沼拓郎は勉強やスポーツができず、彼女もいないが、大好きなロックを演奏している時だけは本当の自分を解放。極限にまでエキサイトすると、全裸になってしまう“ロック馬鹿(ばか)”な役どころ。

 僕自身、高校時代は帰宅部で、さえない毎日を送っていたので、原作コミックを読んだ時はとても共感しました。とはいえ、日々沼のように音楽で自己表現することもできず、部屋で静かに聞いていただけでしたが…。

 一方、ヒロインの宇田川咲はトップアイドルでありながら、実は相当な酒好き、レディー・ガガのような表現欲と生命力を持つ破天荒なキャラクター。2011年に『ヒミズ』で日本人初のベネチア国際映画祭・最優秀新人俳優賞を受賞した若手実力派の二階堂さんしかいない、と惚(ほ)れ込んでいたので、このキャスティングが叶(かな)い本当にうれしいです。

 音楽映画であり、恋愛映画であり、青春映画である本作を、ここ数年、頭の中で描き続けてきました。

 若者だけでなく、どんな年代の方にも“何者でもなくもがいていたあの頃”の想(おも)い、せつなさをよみがえらせる、狂おしく熱い衝撃を与える映画を作りたい-。もう40代も半ばになる僕がこんな映画を作ることができるとは、何ともうれしくもあり、恥ずかしくもありますが、精いっぱいぶっ飛んだ映画を作りたいと思っています。

 撮影では、観客役のエキストラを公式サイト(www.hibirock.jp)で募集しています。ぜひ、ご参加を。きっと、忘れられない体験をしていただけます!

 (松竹映像本部 映画プロデューサー・石塚慶生、米子市出身)

2014年4月11日 無断転載禁止