きらめく星たち(15) 8月の星座

<8月の星座> (この星図のように見える時間) 上旬:午後10時ごろ 中旬:午後9時ごろ 下旬:午後8時ごろ
 「夏の大三角」と天の川

 空の高いところを見上げると、三つの明るい星が目に入ります。これらを線で結ぶと一切れのチーズケーキのような細長い三角形になります。「夏の大三角」です。

 三つの星のうち、特に明るいのがこと座のベガです。最もとがった頂点にある星はわし座のアルタイル。残りの一つがはくちょう座のデネブです。デネブは「尾(お)」という意味で、そこから十の字形に星が並んだところから、すんなりと白鳥の姿(すがた)が想像(そうぞう)できるのではないでしょうか。

 ベガは織(お)り姫(ひめ)星、アルタイルは彦(ひこ)星としても知られています。二つの星の間に見えるのが、そう、天の川です。月の出ていない夜に、街灯(がいとう)などを避(さ)けて見ると、市街地(しがいち)の近くでも分かることがあります。

 もとは働(はたら)き者(もの)だった織り姫と彦星でしたが、二人が結婚すると毎日が楽しく、遊んで暮らすようになりました。織り姫の父の神様は大変怒(おこ)って、二人を天の川の両岸に引き離して働かせ、1年にたった一度だけ会うことを許しました。本が一冊書けてしまうほど何種類もある七夕の伝説の中では、これが最もよく知られた話だと思います。

 さて、7月7日はとっくに過ぎたのに、なぜ七夕の話を、と思われたかもしれませんが、昔の暦(こよみ)にもとづく今年の「伝統的七夕」は8月2日です。ぜひこの夜にも笹飾(ささかざ)りをしながら、空を眺(なが)めてください。

 最後に、天の川が見える程度の空なら、簡単に見つかる二つの星座を紹介しましょう。や座が夏の大三角の中に、いるか座がそのそばにあります。図に絵を示さなかったのは、星の並びから、キューピッドの矢と、かわいらしいイルカの形がすぐに思い浮かぶと思ったからです。

 (島根県立三瓶自然館サヒメル天文事業室長・竹内幹蔵)

2014年7月29日 無断転載禁止

こども新聞