こどもトピック 家族連れら「宍道湖クルーズ」

船上から宍道湖や大橋川を眺める子どもたち=松江市内
湖や川「汚したくない」

 宍道湖(松江市、出雲市)でとれるシジミや魚、飛来する渡り鳥などの自然や環境の大切さを学ぶ「宍道湖クルーズ」がこのほど、松江市で行われました。家族連れらが航海(こうかい)を通して全国有数のシジミ産地・宍道湖への理解を深めました。


シジミの生態など学ぶ

 国土交通省中国運輸(うんゆ)局島根運輸支局(松江市馬潟町)などが島根県内の小学生と保護者を対象に主催し、小学生56人を中心に101人が参加しました。

宍道湖のシジミについて説明する長島力さん
 観光船「はくちょう号」で宍道湖や大橋川を周遊(しゅうゆう)しながら、市民団体「まつえ市民環境(かんきょう)大学村」のスタッフから、宍道湖を中心に中海や大橋川に生息する貝や魚、カニ、同湖の七珍(しっちん)とされるヤマトシジミやウナギ、ワカサギなどの生態について説明を聞きました。

 国内の湖では7番目に大きく、淡水(たんすい)と海水が入り交じる汽水湖の宍道湖は1970年代以降、90年を除(のぞ)いて、日本一のヤマトシジミの水揚(みずあ)げを誇る産地でした。

 しかし、2006年ごろから湖水に含まれる酸素(さんそ)が減って、シジミのエサとなる植物性プランクトンが不足し、シジミの大量死が何度も発生。漁獲(ぎょかく)量が約2200トンに落ち込んだ11年には青森県の十三湖(じゅうさんこ)の漁獲量(約2400トン)を下回り、日本一の座を譲(ゆず)りました。

 クルーズでは、ヤマトシジミが宍道湖の全体ではなく、約30%にすぎない水深0~4メートルの沿岸(えんがん)部だけに生息している実態について学習。小学生たちは「知らなかった」「もっととれる場所があると思っていた」と驚いていました。

 講師(こうし)の長島力さん(76)は、「宍道湖にはシジミや魚がたくさん生息している。湖や川を大切にしてもらいたい」と子どもたちに期待。「飲み物や食べ物の残りを台所に流さないようにするなどして、水質を守っていこう」と呼び掛けました。

 松江市立意東小学校3年の藤田望杏(のあ)さん(9)と山中菜々子さん(9)は「宍道湖からシジミがもっととれるようになってほしい。船から見た湖や川を汚(よご)したくないと思った」と話していました。

2014年8月8日 無断転載禁止

こども新聞