レッツ連歌(下房桃菴)・8月14日付

(挿絵・FUMI)
 ◎風切って坊さんが行くミニバイク

年に一度の夏の風物      (出雲)有藤 敏雄

午前に五軒午後に六軒     (大田)柴 わん子

はるか後ろへ頭下げつつ    (浜田)滝本 洋子

やっぱこれだね小回りがきく  (出雲)野村たまえ

城下町にはこれが一番     (出雲)行長 好友

少年野球のコーチ引き受け   (浜田)松井 鏡子

一人娘が跡継ぎとなり     (松江)高木 酔子

色はピンクとずっと決めてる  (松江)相見 哲雄

檀家は山の中腹にあり     (松江)川津  蛙

赤い顔して押して帰って    (江津)花田 美昭

心配そうに見やる駐在     (益田)石田 三章

かき入れ時は三キロも痩せ   (出雲)飯塚猫の子

留守に小僧の盗む水飴     (益田)小倉  豊

教師の顔で家庭訪問      (益田)石川アキオ

ヘルメットからロン毛なびいて (出雲)放ヒサユキ

法話の後はミニコンサート   (益田)竹内 良子

隣が遠い過疎の集落      (出雲)原  陽子

片手拝みでふかすアクセル   (大田)丸山 葛童

新装開店十時オープン     (松江)三島 啓克

麦茶麦茶で腹はポチャポチャ  (益田)吉川 洋子

強い味方のノンアルコール   (出雲)黒田千華子

今だけ盆だけ俺アルバイト   (出雲)矢田カズエ

ヤンキーをまた一人追い抜く  (出雲)津戸 弘光

知らぬが仏元はヤンキー    (江津)佐々木初美

黒い衣にスニーカー履き    (大田)杉原サミヨ

ずり落ちそうなヘルメット載せ (松江)岡  禮子

キツネの親子匂い嗅ぎつけ   (出雲)原  愼二

はりまや橋でかんざしを買い  (松江)半田 有行

同窓会の幹事も任され     (松江)森広 典子

族だったころ髣髴とさせ  (出雲)はなやのおきな

籠の中からお布施飛ばされ   (出雲)石飛 富夫

ベタ踏み坂という新名所    (益田)黒田ひかり

結婚したとブログで発信    (松江)岩田 正之

          ◇

 子どものころ、「か~ごめかごめ」みたいな遊び、よくやりました。(桃菴センセもかわいかったのですね)ただ、そのとき私たちが歌った歌は―、

  ぼんさんぼんさん どこいくの

  あのやまこ~えて す~かいに

  わたしもいっしょに つれてんか

  おまえがくると じゃまになる

  カンカンぼうず カンぼうず

 うしろのしょうめん だ~れ

 酢を買いに行くのに、なぜ「お前が来ると邪魔になる」のか、そのころは分からなかったのですが…、今はもちろん分かります。

 坊さんにも、高僧もあれば怪僧もある。けれども、ふだん私たちの身近に接する坊さんは、そんな両極端じゃなくって、「赤い顔して帰」ったり、パチンコ好きだったり、「かんざしを買」ったり、せいぜいが元族ぐらいの、「カンカン坊主」ではないでしょうか。目くじら立てるほどのことない。

 なんにでもクレームをつけたがる人、最近はちょいちょいいらっしゃいますが、お互いもう少しのんびり構えてもいいんじゃないかと、私は思います。

  パーマネントに 火がついて

  みるみるうちに はげ頭

なんて恐ろしい歌も、昔々はやりました。「ぜいたくは敵だ!」と、みんなが絶叫していたころのことです。そんな時代には戻りたくない。

          ◇

次の前句は―、

 七十万を切った人口

島根県の人口が七十万を切りました。寂しい話題ですが、でも実は、島根が東京よりも人口の多かった時代も、過去にはあるのです。ちょっと注釈が要りますが、決してウソではありません。

このナゾ解きでもしながら、せいぜい元気の出る五七五を、いっぱい付けてみてください。

  (島根大名誉教授)

2014年8月14日 無断転載禁止

こども新聞