こどもトピック 松江で「自然塾」開講

米を炊く竹筒を作る子どもたち=松江市宍道町佐々布、ふるさと森林公園学習展示館
里山の環境と生態知ろう

  里山の環境と生態を知る「緑の里山自然塾(じゅく)」がこのほど、松江市宍道町佐々布のふるさと森林公園学習展示館で行われました。家族連れらは竹でお米を炊(た)いたり、卵を焼いたりする道具を作って料理を楽しみ、竹の植生(しょくせい)がもたらす問題点や利用法を学びました。


親子ら23人 竹の繁殖や特徴学ぶ

 松江市のNPO法人もりふれ倶楽部(くらぶ)(野々村俊成(としなり)理事長)が月に1回開催。5回目の今回は同市や出雲市、雲南市の親子連れら23人が参加しました。

 県土の8割を森林がしめる島根県では近年、モウソウチクやマダケ、ハチクといった竹林の拡大(かくだい)が問題になっています。県森林整備課によると、2004年、県全体の竹林面積は9746ヘクタールでしたが、13年には1万1100ヘクタールに増加。松江市では1650ヘクタールから2070ヘクタールへと広がりました。

 安い木材の輸入(ゆにゅう)が増え、昔に比べて国産の木材が使われなくなり、森林の手入れをする人が減ったのが原因と考えられています。

 竹は木と違い、地中に埋(う)もれる地下茎(ちかけい)によって増殖(ぞうしょく)します。地下茎の深さは地表から約50センチと浅く、スギやヒノキの根が1~2メートルくらいに深く伸びるのとは対照的。このため、竹は土砂崩(くず)れを防ぐ役割を果たせず、土砂崩れが起こると、一緒に流されやすいのです。

 もう一つの特徴は成長の速さ。竹は網(あみ)の目状(めじょう)に伸(の)びる地下茎により水分や栄養(えいよう)分を多く取り込み、1年で15~20メートルも育ちます。スギやヒノキは20年かかっても10メートル前後しか大きくなりません。竹が繁殖(はんしょく)すると他の木に日光が当たらなくなり枯(か)れてしまうのです。

 自然塾で参加者は四つのグループごとにモウソウチクを50~60センチに切って側面に穴をあけた炊飯器具(すいはんきぐ)や、竹を縦(たて)に割って卵を蒸(む)す道具を作り、ご飯とオムレツを調理して味わいました。

 講師のうち、同倶楽部の中村正志(ただし)副理事長(59)は「竹を切ることも里山の整備には重要(じゅうよう)」と説明。出雲市立今市小学校4年の児玉茉那(こだままな)さん(9)は「竹林を切るボランティアに興味がわいた。竹を使った物を大切にしたい」と話しました。

2014年9月12日 無断転載禁止

こども新聞