きらめく星たち(19) 10月の星空

<10月の星座> (この星図のように見える時間) 上旬:午後9時ごろ 中旬:午後8時ごろ 下旬:午後7時ごろ
25光年「秋の一つ星」

 季節ごとの星空の目印(めじるし)として冬の大三角、春の大三角、夏の大三角がありますが、秋だけは三角ではありません。頭上(ずじょう)近くに四つの星がきれいな長方形に並んでいます。秋の四辺形です。

 この形は、ある想像上の動物の胴体(どうたい)に見立てられています。羽の生(は)えた馬、ペガサスです。星座としてはペガスス座といいます。

 秋の四辺形の東側の辺を下に3倍ほど伸ばすと、明るい星が見つかります。フォーマルハウトです。周辺に明るい星もなく、低いところにぽつんと見えているので、「秋の一つ星」とも呼ばれています。

 このフォーマルハウトまでは25光年。つまり光の速さなら25年で行ける距離で、星の中ではかなり近いところにあります。

 そのためよく研究されている星で、ドーナツ形のちりの環(わ)で囲(かこ)まれていることが分かっています。どうやらその環の内側と外側に惑星(わくせい)があり、フォーマルハウトの周囲を回っているようです。

 フォーマルハウトはみなみのうお座の星ですが、その上にある有名な星座、みずがめ座にもつながっています。みずがめ座は、ギリシャ神話での最高の神様ゼウスに、お酒をつぐ役目を持つ美少年ガニュメデスの姿(すがた)。ですから、本当は「みずがめを持った少年座」といえばいいのでしょうが、それでは長すぎるのか「みずがめ」だけが星座の名前になりました。

 そのみずがめは「三ツ矢」の形に星が並んだ部分。あまり明るい星ではないので、暗い空で探(さが)してみましょう。

 (島根県立三瓶自然館サヒメル天文事業室長・竹内幹蔵)

2014年9月23日 無断転載禁止

こども新聞